炭疽<感染症>の症状の現れ方

 3つの病型があります。

皮膚炭疽(ひふたんそ)
 皮膚の傷口などから感染した場合です。1〜12日の潜伏期ののち、虫刺されのような丘疹(きゅうしん)が現れ、水疱(すいほう)をへて黒色の潰瘍壊死(えし)に至ります。また、患部の浮腫(むくみ)が認められます。治療しない場合の死亡率は20%程度です。自然感染のほとんどは、この病型です。

腸炭疽(ちょうたんそ)
 炭疽にかかった動物の肉を、調理が不完全なまま食べることで発症します。潜伏期は1〜7日で、しばしば吐血、下痢を伴う腹痛ののち、発熱および敗血症(はいけつしょう)の症状が現れます。治療しない場合の死亡率は25〜60%と考えられています。

肺炭疽(はいたんそ)
 1〜7日の潜伏期ののち、筋肉痛、倦怠感(けんたいかん)、発熱などのウイルス感染を思わせる予兆で始まります。呼吸器症状がある場合もない場合もあります。
 次いで、低酸素症や呼吸困難が現れ、治療しない場合の死亡率は95%に及びます。また、治療しても75%という高い死亡率です。

炭疽<感染症>の診断と治療の方法

 シプロフロキサシン、ドキシサイクリンなどの薬剤が有効です。ペニシリンも有効ですが、耐性(たいせい)をもつ菌が存在することが知られています。
 肺炭疽の場合は進行が早いので、確定診断以前でも炭疽が疑われる場合には予防的に抗生剤による治療を行います。