デング熱、デング出血熱<感染症>の症状の現れ方


(1)デング熱
 デング熱は、デングウイルスが感染し症状が現れた患者さんの大多数を占める病気です。
 感染後2〜10日ほどで突然の高熱で発症します。頭痛、眼の奥の痛み、腰痛、筋肉痛、骨痛が主な症状として現れ、さらに食欲不振、腹痛、吐き気、嘔吐、脱力感、全身倦怠感(けんたいかん)も現れることがあります。全身のリンパ節のはれもみられます。また、発熱してから3〜5日目には胸、背中、顔面、腕、脚に発疹が出ることもあります。
 これらの症状は約1週間で消え、通常は後遺症を残すことなく回復します。

(2)デング出血熱
 デングウイルスに感染したヒトのうち、最初はデング熱とほぼ同様に発症し経過しますが、熱が平熱にもどるころに血液中の液体成分(血漿(けっしょう))が血管からもれ出したり、出血の症状が現れたりすることがあります。この病気はデング出血熱と呼ばれ、適切な治療を行わないと死亡することがあります。
 血漿のもれは胸水(きょうすい)あるいは腹水(ふくすい)として現れます。出血は比較的軽い点状出血、注射部位からの出血、鼻出血、血便、重篤な吐血、下血と多様です。血漿のもれが進行するとショック症状を起こし、デングショック症候群とも呼ばれます。

デング熱、デング出血熱<感染症>の診断と治療の方法

 デングウイルスに対する治療薬はなく、対症療法が中心です。デング熱・デング出血熱の発熱に対しては、出血傾向を増悪(ぞうあく)させる可能性があるため、アスピリンを使用してはいけないことになっています。デング出血熱に対しては、補液が主な治療法です。