バルトリン腺炎とはどんな感染症か

 バルトリン腺は、腟の入口の後方に位置する左右一対の腺で、性行為を滑らかにするための液を分泌しています。その排泄管の長さは約2cmで、処女膜の側方に開口しています。この腺に、ブドウ球菌、淋菌(りんきん)、バクテロイデス、クラミジア・トラコマチスなどが感染して炎症を起こす病気です。

症状の現れ方

 急性期には排泄管に炎症が起こり、開口部が発赤してはれ、痛みが現れます。炎症によって排泄口が閉鎖されると、うみが排泄管内にたまって、圧痛(押すと痛い)のある膿瘍(のうよう)になります(バルトリン腺膿瘍)。
 この膿瘍は、小陰唇後方の4時または7時の位置にでき、触るとわかります。急性期を過ぎると慢性化します。
 また、最初から急性期がないまま、排泄管の閉鎖によって分泌液がたまり、小指から親指の先くらいの大きさの嚢胞(のうほう)ができることがあります(バルトリン腺嚢胞)。この場合は、歩行や性交時の軽い痛み程度で、自発痛(何もしていないのに感じる痛み)や圧痛はあまりありません。

検査と診断

 圧痛のある腫瘤(しゅりゅう)(はれもの)の位置で診断はできますが、たまっているうみや内容液を培養して原因となっている菌を特定します。

治療の方法

 急性期では、抗生物質の全身投与、局所の湿布で治ります。膿瘍を形成した場合は、切開してうみを出します。
 慢性化して嚢胞ができた場合は、排泄口をつくる手術を行いますが、再発を繰り返す場合は、バルトリン腺嚢胞摘出術も行われます。

バルトリン腺炎に気づいたらどうする

 腟の入口のところに腫瘤があり、押すと痛むようなら産婦人科を受診してください。圧痛がなくても時々痛くなったり、外陰部に違和感がある時は手術をしておいたほうがよいでしょう。