鞭虫症とはどんな感染症か

 鞭虫は長さが4cmほどで、主に盲腸(もうちょう)に寄生しています。頭のほうが細くなっていて鞭(むち)のように見えるのでこの名がついています。国内では数が減っていますが、大腸内視鏡検査で偶然発見されることがあります。
 成熟した虫卵を飲み込むと感染しますが、便のなかに排出された虫卵が感染可能になるまでに外界で2〜4週を要するため、普通はヒトからヒトへの直接の伝染はありません。寿命は1〜3年といわれています。

症状の現れ方

 卵を飲み込んでから約3カ月で成熟します。20匹以下の少数寄生では自覚症状はありませんが、200匹を超えるような場合は下痢・腹痛、粘血便などが現れ、とくに夜中に便意を催すことが特徴的です。
 重い鞭虫症では、直腸が肛門から脱出してしまう、いわゆる脱肛(だっこう)になることもあります。

検査と診断

 便のなかに虫卵を見つけることが確定診断になります。大腸内視鏡検査で偶然見つけた時などでは、虫の形態から診断します。

治療の方法

 駆虫薬(くちゅうやく)(メベンダゾール)の内服で治ります。ただし、この薬は胎児に影響するので、妊婦や妊娠の可能性のある女性には使えません。

鞭虫症に気づいたらどうする

 軽い感染なら症状はありませんが、前述した症状があったら放置せず、内科を受診してください。