住血吸虫症<感染症>の症状の現れ方

 セルカリアは皮膚から侵入するので、侵入を受けた部分がかゆくなり、赤くはれてきます。感染後1〜2カ月たつと、発熱、腹痛、血の混じった便(血便)などの症状が出てきます。これは、住血吸虫の成虫が腸や肝臓の血管のなかで産卵を始めるためです。
 成虫には雌雄(しゆう)の別があり(ほかの吸虫類はすべて雌雄同体)、雄が雌を抱きかかえた状態で産卵します。虫卵は肝臓の血管(門脈(もんみゃく))や腸の血管に詰まり、激しい免疫反応を引き起こします。腸では虫卵のまわりの組織が破壊され、腸に出血するようになります。
 肝臓では、肝細胞が免疫細胞に圧迫されて破壊され、肝臓の機能は失われていきます。数年たつと肝硬変(かんこうへん)になり、腹水がたまると同時に脾臓(ひぞう)がはれてきます。放置すると死に至ります。
 アフリカに分布するビルハルツ住血吸虫は、成虫が膀胱の血管に寄生するので、血尿が出るのが特徴です。

住血吸虫症<感染症>の診断と治療の方法

 抗寄生虫薬のプラジカンテル(ビルトリシド)が有効です。肝硬変にまで進行した場合には、肝硬変に対する治療を行いますが、予後は不良です。セルカリアによる湿疹には、症状を和らげる治療を行います。