重症急性呼吸器症候群(SARSコロナウイルスによるもの)<感染症>の症状の現れ方

 ウイルスに感染してから2〜10日、平均5日の潜伏期ののち、発熱と悪寒(おかん)・戦慄(せんりつ)(震え)、筋肉痛などの全身症状を伴った、インフルエンザによく似た症状で発症します。熱はいったん下がるかにみえますが、発病第2週には再び高くなり、咳や呼吸困難が現れ、下痢を伴うこともあります。
 その後、発症者の約80%は軽快しますが、約20%の患者さんは急速に呼吸困難が進行し、集中治療が必要になります。致死率は全体で10%前後ですが、年齢により0〜50%と差があり、高齢者や基礎疾患がある人では高くなります。

重症急性呼吸器症候群(SARSコロナウイルスによるもの)<感染症>の診断と治療の方法

 初期には、治療と診断を兼ねて抗生物質による治療が行われる場合が多いのですが、SARSに有効な治療法はまだ確立されていません。基本的には、酸素投与や人工呼吸器などによる支持療法が中心になります。効果のある薬剤の発見・開発に向けて研究が行われていますが、いまだ有望なものは見つかっていません。