ボツリヌス症<感染症>の症状の現れ方

 いずれの場合も原因はボツリヌス毒素(神経毒素)で、体の筋肉が麻痺を起こすことから、左右対称に体を動かすことができなくなります。
 食中毒の場合は、初期症状としてほとんどの人に視力低下、立ちくらみなどの眼の異常が起こり、つまずいたり、ころんだりして、動作がおかしくなったことに気づきます。さらに食べ物を飲み込めなくなったり、会話がしにくくなったり、全身の筋肉が麻痺して非常に動きにくくなります。
 乳児ボツリヌス症の場合は、生まれてから順調に発育していた赤ちゃんが便秘傾向になり、おっぱいを飲む力と泣き声が弱くなります。全身の筋肉が麻痺するために顔の表情も無表情となり、手足や首を支えることができなくなります。

ボツリヌス症<感染症>の診断と治療の方法

 どの病型でも呼吸の管理が重要なため、軽い場合以外は集中治療室での治療・管理が行われます。食中毒では、早い時期に治療用ボツリヌスウマ抗毒素を注射すると効果があるといわれています。この抗毒素は、国が責任をもって製造し必要に応じて出庫する、国家備蓄品として管理されています。
 しかし乳児ボツリヌス症は死亡率が低いので、この抗毒素は使わないで治療するのが一般的です。