クレゾール中毒<中毒と環境因子による病気>の症状の現れ方

 急性中毒では、経口、経気道、経皮、いずれの場合も数分でそれぞれの局所症状が現れます。また30分程度で、頭痛、めまい、呼吸困難、筋力の低下、興奮、体温の低下などといった全身症状も現れ始めます。重症例では、その後けいれんがみられ、1〜2日後に代謝性アシドーシス(血液が酸性になること)、メトヘモグロビン血症、溶血、DIC(播種性(はしゅせい)血管内凝固症候群)、肝腎障害などが生じ、死亡することもあります。局所の障害でも、消化管の穿孔や呼吸麻痺などにより数時間以内で死亡することがあります。
 慢性中毒では、頭痛、嘔吐、めまい、失神、嚥下(えんげ)困難、肝腎障害、肺水腫(はいすいしゅ)を生じます。

クレゾール中毒<中毒と環境因子による病気>の診断と治療の方法

 初期治療では、飲んだ場合は吐かせたり、消化管の穿孔に注意しながら胃の洗浄を行い、毒物を取り除きます。その際、オリーブ油を投与して吸収を遅らせます。また活性炭や下剤の投与を行います。吸入した場合は、まず新鮮な空気のところに移し、安静と保温に気をつけます。皮膚についた場合は、水または石鹸水で十分に洗います。
 呼吸困難や呼吸停止がみられたら、ただちに穿孔に注意しながら気管内挿管を行うなどの呼吸管理をします。血液透析をしてクレゾールを血液から直接取り除く必要がある場合も多くあります。拮抗剤はありませんので、それぞれの症状に応じた対症療法が中心になります。