紫外線障害<中毒と環境因子による病気>の症状の現れ方


(1)眼障害
 320nm以下の紫外線の曝露により、角膜炎(かくまくえん)・結膜炎(けつまくえん)がみられます。とくに、雪・氷上作業者にみられる角膜炎・結膜炎を雪眼(せつがん)(炎)、溶接工でみられる角膜炎・結膜炎を電気性眼炎(でんきせいがんえん)と呼びます。
 異物感、流涙(りゅうるい)、眼瞼(がんけん)けいれん、羞明(しゅうめい)、眼痛などを来し、眼科的には、結膜充血、びまん性表層性角膜炎(ひょうそうせいかくまくえん)、角膜浮腫(かくまくふしゅ)、虹彩炎(こうさいえん)を認めます。より波長の長い紫外線では、水晶体の混濁を来し、白内障(はくないしょう)を起こすことがあります。

(2)皮膚障害

・UV‐A(320〜390nm)
 曝露直後よりメラニン色素の産生を促します。その結果、炎症を伴わない色素沈着(即時型黒化)をもたらします。曝露中止により数分から15分で消失します。通常、紅斑は認められません。

・UV‐B(285〜320nm)
 曝露後30分〜2時間で発赤を生じ、10〜24時間でピークに達する紅斑(浮腫〈むくみ〉や水疱(すいほう)を伴うこともある)が認められます。この急性変化が消退すると、炎症後の遅延型黒化(曝露後5〜7日目にピークに達するメラニン色素の沈着)を来します。この黒化は徐々に減少していきますが1カ月余にわたり残ります。

・285nm以下(UV‐Cを含む)
 UV‐Bと同様に、発赤・紅斑・色素沈着を引き起こします。紅斑の出現はUV‐Bより早く(約8時間)、脱毛・皮膚炎・潰瘍を生じることもあります。

・発がん
 顔面や頸部(けいぶ)に皮膚がん(扁平上皮(へんぺいじょうひ)がんや有棘(ゆうきょく)細胞がん)を誘発することがあります。主に、UV‐Bが原因となります。

紫外線障害<中毒と環境因子による病気>の診断と治療の方法

 紫外線曝露からの離脱が最も重要です。眼障害や発がん以外の皮膚障害は、対症療法が中心となります。皮膚がんは、進展度に応じた治療が必要です。