昆虫アレルギー<アレルギー疾患>の症状の現れ方

 ハチ・アレルギーの場合、IgE抗体を介した即時型アレルギー反応によりアナフィラキシーショック様の症状が生じます。刺されて15分以内に全身のじんま疹、紅潮(こうちょう)、血管浮腫(ふしゅ)、声門浮腫(せいもんふしゅ)、気管支狭窄(きょうさく)による呼吸困難、下痢、嘔吐、低血圧、意識消失、けいれんなどの症状が現れます。ハチ・アレルギーにより日本では年間30〜50人が命を落としています。
 チョウやガなどの昆虫成分の吸入では、アレルギー性鼻炎気管支喘息(ぜんそく)症状などがみられます。

昆虫アレルギー<アレルギー疾患>の診断と治療の方法

 ハチの刺傷によるアナフィラキシーの治療は、まず塩酸エピネフリンを皮下注射し、次いで血管確保をして副腎皮質ホルモン薬の静脈注射を行います。緊急処置用のアドレナリン(エピネフリン)の携帯用自己注射製剤(エピペン)があるので、ハチ・アレルギーの既往のある人はアレルギー科で専門医に相談するとよいでしょう。
 根本的治療にはアレルゲン免疫療法(減感作(げんかんさ)療法)が非常に有効率の高い治療で、全身反応の既往があり、皮膚反応やIgE抗体陽性の患者さんが適応になります。しかし、国内では健康保険の適応がなく、ごく一部の専門施設で行われている状況です。
 チョウやガなどの昆虫成分の吸入によるアレルギー性鼻炎、喘息症状に対しては、薬物による対症療法が行われることが多いのですが、対策としては原因を避けることが最善です。