強直性脊椎炎<膠原病と原因不明の全身疾患>の症状の現れ方

 主な症状には全身症状、骨格症状、骨格外症状があります。
 全身症状は、初期に体重減少、食欲不振、疲労感、発熱、貧血などが起こります。
 骨格症状は、徐々にあるいは突然、腰背部痛(ようはいぶつう)が現れます。長い安静後に悪化し、軽度の運動で改善します(表12)。靭帯付着部炎による、関節外あるいは関節近くの骨の圧痛が病気の初期にみられます。また、股関節や肩関節など躯幹(くかん)に近い部位の関節に痛みや運動制限が起こります。胸部に起こるさまざまな関節炎のため、胸郭(きょうかく)を十分拡張できないことに気づく患者さんもいます。
 関節症状が進行すると、最終的には強直になります。脊柱に強直の変化が進行すると、脊柱全体に運動制限が現れ、前屈みなどの動作が困難になります。
 骨格外症状としては、眼に現れる急性虹彩炎(きゅうせいこうさいえん)(急性前部ぶどう膜炎)があります。また大動脈弁閉鎖不全(だいどうみゃくべんへいさふぜん)を起こしたり、まれですが脊椎骨折(せきついこっせつ)や頸椎(けいつい)の骨折・亜脱臼(あだっきゅう)による神経症状を起こすこともあります。

強直性脊椎炎<膠原病と原因不明の全身疾患>の診断と治療の方法

 痛みを和らげる治療と運動療法が基本的な治療になります。運動によって疼痛、こわばりを軽減し、不都合な位置での強直を防ぎます。薬物療法では、非ステロイド性抗炎症薬(いわゆる消炎鎮痛薬)が中心になります。関節炎の強い患者さんには、サラゾスルファピリジン、メトトレキサートなどの抗リウマチ薬が有効です。非ステロイド性抗炎症薬の効果が不十分あるいは無効のときは生物学的製剤が有効ですが、まだ日本では認可されていません。
 骨格外症状がみられる場合には、その治療も必要になります。整形外科的な治療としては、脊柱変形には骨切り術、関節強直には人工関節置換術(ちかんじゅつ)などが行われることもあります。