家庭内暴力<外傷>の症状の現れ方

 高齢者虐待においては、女性の被虐待者が男性の3倍ほど多く、また高齢になるほど被害が多くなる傾向がみられます。2007年度の厚生労働省の調査によれば、養護者による虐待の内容は、介護放棄が最も多く(5割)、次に身体的虐待(4割)、心理的虐待(3割)、経済的虐待(1割)と続きます。頭部、顔面、頸部、四肢(しし)に繰り返し外傷を負う場合は、虐待による受傷原因が疑われます。
 DVにおける身体的虐待のなかで最も多いのは、頭部、顔面、頸部の外傷で、全体の4割を占めます。そのうち、目のまわりや頭部の打撲血腫(だぼくけっしゅ)といった軽症の外傷が半数以上ですが、頭部顔面骨の骨折、視力喪失、昏睡(こんすい)状態などの重症外傷も含まれます。次に多い外傷は、上下肢の捻挫(ねんざ)や骨折(約3割)で、さらに打撲、挫創(ざそう)、熱傷(ねっしょう)などの皮膚外傷(2割)が続きます。