どのような状態か

 体のふらつきには、運動機能の障害による場合と、前庭機能の障害による場合とがあります。運動機能障害としては、運動麻痺や筋力低下、小脳の疾患による小脳性運動失調、脊髄や末梢神経障害による感覚性運動失調などがあり、はたから見ていても危なっかしく、実際しばしば転倒の原因となります。

 前庭機能障害による場合には、他覚的なふらつきよりも自覚的なめまいのほうが強く、本人は立って歩くことをいやがります。また、起立性低血圧や不整脈による脳循環不全や低血糖なども、ふらつきとして自覚されることがあります。

必要な検査と疑われる病気

 急にふらつくようになった場合には、まず脳梗塞や脳出血を疑って、頭部CTやMRIなどの画像検査が必要です。ほかに運動麻痺や運動失調を起こす疾患には、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、脊髄勞、糖尿病性ニューロパチーなどがあり、神経学的な診察によって、ある程度区別できます。ふらつきの程度を客観的に評価する方法としては、重心動揺計による検査があります。前庭機能障害については、めまいに準じた検査が行われます。

家庭での対処のしかた

 最も大切なことは転倒予防です。これには体操などによって本人の身体能力を改善することばかりでなく、手すりをつけたり障害物をなくしたりして環境を改善することも大切です。

 また、高齢者では薬物がふらつきの原因となることも少なくありません。とくに睡眠薬によって転倒やそれに伴う骨折が増加するので、できるだけ服用しないようにしてください。

(執筆者:飯島 節