どのような状態か

 「肩がこる」とは、肩筋肉の固縮(筋が硬く、緊張した状態)をいいます。頭痛、あごや首の違和感、筋の痛みが肩こりに伴うこともあります。

 強い緊張でなくても、特定の筋が静的に緊張することが長くなれば、過度の筋の収縮と緊張から血液が流れにくくなります。血流が停滞すると、体内で作られる代謝産物(カリウムイオン、乳酸など)が血管内にたまり、痛みが出ます。

 痛みがあれば、筋の固縮が起きやすくなります。筋が固縮すると、ますます神経系を介して筋の緊張を強めるという悪循環が起きます。これを繰り返すうちに筋は弾力を失い、こった状態から痛みのある状態になっていきます。

 このような現象は、長時間のコンピュータ業務など、手、腕、視力に負担が繰り返される作業や労働を行っている人に起きやすいものです。また、精神的緊張や噛み合わせが悪いと、噛みしめる動作を起こしやすくなりますが、噛みしめが長期に持続すると、噛みしめに関わる筋の固縮も持続します。

 噛みしめに関わる筋には、閉口筋(口を閉じる筋:咬筋・内側翼突筋・側頭筋)、下あごを前に出す筋(外側翼突筋)、首から肩にかかる筋(僧帽筋)などがあります。

必要な検査と疑われる病気

 噛み合わせが悪い時は歯科を受診します。歯列不正、歯牙欠損などによる噛み合わせ不良、筋痛症、顎関節の変形性関節症などについて検査します。必要に応じてX線やMRI検査を行います。

 首や肩に主な原因があれば整形外科を受診し、やはり必要に応じてX線検査を行います。

 不安などの精神的緊張が主な原因で長期化する場合は、内科、心療内科などの該当科で検査が行われます。

受診について

 肩こりが長引くならば整形外科、歯科を受診しましょう。不安や精神的緊張が強ければ、内科などを通じて該当科を受診しましょう。

(執筆者:山口 雅庸