どのような状態か

 のどの痛みは、アフタ(浅い潰瘍)など病変部だけの痛みから、のど全体に痛みを感じる場合、飲み込むと痛みがひどくなる場合などさまざまです。のどの痛みが広がって、耳の痛みを感じることもあります。こうしたのどの痛みのほとんどは、ウイルスや細菌による急性の炎症が原因です。

 また、のどが乾燥すると慢性的な炎症が起きやすくなり、痛みを感じることがあります。高齢者では、唾液の分泌低下や基礎疾患の影響でのどの乾燥が起き、痛みの原因になっていることもあります。

 一方、異物や悪性腫瘍が原因のこともあります。

必要な検査と疑われる病気

 急性咽頭炎と急性扁桃炎は、のどの痛みを伴う代表的な病気です。多くの場合は発熱を伴い、のどの粘膜が赤くはれます。扁桃炎では、赤くはれた扁桃の表面に白苔が付着していることもあります。

 扁桃の周囲や外上方がはれている場合は、扁桃周囲炎や扁桃周囲膿瘍が疑われます。この場合は痛みも激しく、口をあけたり飲み込んだりすることもできなくなります。さらに呼吸困難や含み声がある場合は、炎症がのどの奥(喉頭)にも及んでいる可能性があります。こうした場合は、早急な受診が必要です。

 扁桃のはれや痛みを繰り返す場合は、慢性扁桃炎が疑われます。慢性扁桃炎では、扁桃が病巣となって腎臓や心臓に負担をかけていることもあります。

 検査では咽頭や喉頭を観察し、炎症や腫瘍の有無を確認します。血液検査や細菌の培養検査を行って炎症の状態を調べたり、必要に応じて組織検査などを行います。

家庭での対処のしかた

 かぜに伴うのどの痛みでは、安静と部屋の加湿に心がけます。細菌感染を伴う場合は、抗菌薬を服用します。痛みには、冷たい飲み物を飲んだり、のどを冷やすのも効果があります。

 痛みが続く時は、重い病気の可能性もあり、安易にかぜと判断して適切な対応が遅れないよう留意することが重要です。

(執筆者:大前 由紀雄