どのような状態か

 便の大きさや硬さは、食事の内容や体調によってさまざまに変化します。便の太さを決めるのは、便をためて出す直腸と肛門の機能によります。通常、大腸の内径は3〜4cmですが、排便時の収縮が強くなると便が細いヒモ状になります。肛門部は、いろいろな原因で狭窄を起こしやすい場所です。直腸やS状結腸も大きな腫瘍や潰瘍などができれば、狭窄を来して便が細くなることがあります。

必要な検査と疑われる病気

 長期的に繰り返した切れ痔や複雑な痔瘻、肛門手術後の狭窄などが原因で便が出しづらく、細い便にしかならないことがあります。気をつけなければならないのが大腸肛門部の腫瘍で、便の排泄が障害されて細い便になり、一度で出切らなくなってしまうことです。そのほか、最近増えている過敏性腸症候群の人も、同じように細い便や細切れの便を訴えます。

 検査としては、内科(できれば消化器の専門科)を受診して、直腸・肛門部の視・触診と大腸の検査(バリウムを用いたX線検査や内視鏡検査)を受けてください。

家庭での対処のしかた

 原因により対処のしかたが異なります。直腸や肛門部に狭窄のある場合には、それを改善させる治療が必要で、手術が必要な場合もあります。

 器質的狭窄のない場合で最も多い過敏性腸症候群では、最大の治療法は規則正しい生活習慣とリラックスです。自分ではなかなか改善できない場合は、症状を緩和するために消化管のはたらきを改善する薬などを処方してもらいます。精神的なストレスが原因であることがわかれば、うつや不安を抑える薬などを併用することもあります。

(執筆者:梶山 徹