けっせんせいじょうみゃくえん血栓性静脈炎<循環器の病気>

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血栓性静脈炎とはどんな病気か

 静脈に起こる炎症ですが、静脈炎には血栓を伴うことが多く、また逆に静脈血栓が静脈炎の原因になることも多いため、静脈炎と静脈血栓症(けっせんしょう)を区別することは厳密には不可能です。ただし、従来より症状や重症度に差があるため、体の表面の静脈(表在静脈系)に起こった静脈炎を「血栓性静脈炎」、深部の静脈(深在静脈系)に起こった静脈炎を「深部静脈血栓症」として区別しています。
 すなわち、同じ静脈炎でも血栓性静脈炎は軽くてすむのに対して、深部の静脈炎は重症化しやすく、肺塞栓(はいそくせん)(いわゆるエコノミークラス症候群)の原因となる怖い病気です。

原因は何か

 血栓性静脈炎は、静脈内膜の医原性損傷(カテーテルの留置など医療行為によって起こる損傷)や静脈瘤炎(じょうみゃくりゅうえん)(静脈の拡張や静脈圧の上昇による内膜損傷)後に起こることが多く、また長期臥床(がしょう)、手術、脱水などの合併症として現れることもあります。
 ベーチェット病バージャー病は血栓性静脈炎を来しやすく、膠原病(こうげんびょう)、悪性腫瘍、凝固線溶系(ぎょうこせんようけい)異常に合併することもあります。手足を中心に現れる再発性かつ移動性の静脈炎は、“遊走性(ゆうそうせい)静脈炎”と呼ばれ、腺がんに合併しやすいとされます。女性の胸にみられる“亜急性皮下静脈炎(あきゅうせいひかじょうみゃくえん)”は、別名“モンドール病”と呼ばれ、湿布だけで自然に改善します。
 深部静脈血栓症は、右心不全、全身衰弱、手術後などで起こる循環障害、または静脈中枢部を圧迫するような原因がある場合などに血栓ができやすくなり、発症します。時に、体内の凝固線溶系の異常、たとえば、抗血栓蛋白であるプロテインCやプロテインSなどの先天的欠乏、プラスミノーゲンの欠乏による線溶系の低下なども原因になります。
 最近は、膠原病の患者さんに多くみられる“抗(こう)リン脂質抗体(ししつこうたい)症候群”による血栓症が注目されています。

症状の現れ方

 血栓性静脈炎を起こした場所には、索状の発赤と浮腫や痛みを伴う硬結が生じます。また、時に発熱や悪寒(おかん)などの全身症状が現れることもあります。外傷やうっ血などの原因で起こることが多く、化膿性(かのうせい)血栓性静脈炎を繰り返す場合には、悪性腫瘍の合併に注意する必要があります。
 うっ血が原因で起こる深部静脈血栓症は、急激に現れる浮腫が特徴で、数時間で進行し、浮腫性の腫脹(しゅちょう)(はれ)も引き続き認められるようになります。
 うっ血が高度になると、チアノーゼ(皮膚や粘膜が紫色になる)が現れ、強い痛みを伴うことがあり、急いで治療する必要があります。急性期に適切な治療がなされないと、慢性期に浮腫、下肢の倦怠感(けんたいかん)、静脈瘤などのいわゆる“静脈血栓後(じょうみゃくけつせんご)症候群”に悩まされることとなります。

検査と診断

 急性期の血栓性静脈炎は、下肢のはれ、色調、皮膚温、表在静脈の拡張など、視診や触診で診断が可能です。また、下肢の血栓の最も有効な検査法は超音波ドプラー法で、現在最も頻用されています。時に静脈造影を用いて、血栓の局在や圧の上昇を測定することもあります。
 慢性期になると、皮膚や皮下組織が厚くなるリンパ浮腫との区別は難しく、リンパ管造影や静脈造影が必要になる場合もあります。

治療の方法

 血栓性静脈炎の急性期は、局所の安静と湿布、弾性包帯などを用いると、数週間で治ることがほとんどです。
 難治性のものには、抗血小板薬やワルファリンが必要になる場合もあります。感染や静脈瘤炎を合併している時には、血栓の除去や静脈の切除が必要になる場合もあります。炎症は深在静脈まで広がることがあり、肺塞栓の合併にも注意が必要です。
 深部静脈血栓症の急性期は、血栓の遊離による肺塞栓を予防するため、安静と下肢を高く上げておくことが必要です。また、血栓予防のためにヘパリン製剤の投与をただちに開始し、1週間くらいでワルファリンに切り替えます。

血栓性静脈炎に気づいたらどうする

 血栓性静脈炎は安静で治ることがほとんどです。しかし、下肢の急激な浮腫や痛みが現れた場合には、肺塞栓の危険性が高い深部静脈血栓症を疑い、ただちに血管外科などの専門医または内科医の診察を受ける必要があります。

(執筆者:丸山 義明

※初診に適した科を掲載しています。なお病院・診療所によって診療科目の区分は異なりますので、受診の際はよくご確認ください。

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