にぶんせきつい二分脊椎<運動器系の病気(外傷を含む)>
- 【整形外科】
- 初診に適した科
二分脊椎とはどんな病気か
胎生期に椎骨(ついこつ)の後方部分の椎弓(ついきゅう)が閉鎖せずに欠損している先天的な病気です。
原因は何か
椎骨の一部欠損は遺伝的因子によると思われる場合もありますが、多くは胎生期の環境因子によると考えられています。
症状の現れ方
二分脊椎は顕在性(けんざいせい)と潜在性(せんざいせい)に分けられます。
顕在性は、椎弓の欠損しているところから髄膜のみが脱出する髄膜瘤(ずいまくりゅう)と、神経組織も含めて脱出する脊髄(せきずい)髄膜瘤があり、その部分の皮膚も欠損して嚢状(のうじょう)(ふくろのような形状)になって飛び出しており、外から見えます。症状としては前述の腫瘤(しゅりゅう)のほか、下肢の運動麻痺、感覚麻痺、排尿・排便障害、水頭症(すいとうしょう)、脊柱変形などがあります。
一方、潜在性は椎弓の癒合(ゆごう)不全のみで皮膚欠損はないため、外からはわかりません。しかし、時に脊髄神経の異常を伴っており、成長につれて下肢痛やしびれ感などの症状を示すことがあるので注意を要します。
検査と診断
顕在性二分脊椎は、腰背部の腫瘤により病変は容易にわかりますが、潜在性二分脊椎はX線検査などの画像検査が必要です。顕在性の場合は水頭症の検査、自・他動運動検査、肢位、変形、感覚などの検査を行い、どの脊髄レベルまでが正常であるかを調べます。このほかに心奇形や消化管奇形などを伴うことがあるので、合併奇形の検査も必要になります。
治療の方法
治療が必要なのは顕在性二分脊椎で、赤ちゃんをうつ伏せにして、腫瘤の保護と無菌的処置を行います。露出した髄膜や脊髄を感染から守るために、生後早期に閉鎖手術が必要です。
潜在性二分脊椎は出生時に症状が出ることはないので、治療の対象にはなりません。しかし、時に脊髄神経の異常を伴っていることがあるので、経過だけはみるようにします。ある程度成長して検査などが行いやすくなった時点でMRIを行い、脊髄神経の状態を調べます。
(執筆者:久保 紳一郎)
※初診に適した科を掲載しています。なお病院・診療所によって診療科目の区分は異なりますので、受診の際はよくご確認ください。
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