ピオグリタゾンODの効能・用量・副作用など

ピオグリタゾンODの基本情報

日本の糖尿病の多くを占める2型糖尿病は,主にインスリン分泌能低下と末梢でのインスリン抵抗性(インスリンの効きが悪いこと。その目安は肥満度(BMI)が24以上,または空腹時血中インスリン値で5µU/mL以上)によりおこると考えられています。従来は,インスリン分泌を促すスルフォニルウレア系が経口薬としては広く使われてきましたが,インスリン抵抗性を改善する薬剤として本剤が日本で開発されました。
この系統(チアゾリジン系)の薬として最初に市販されたトログリタゾンは,アメリカでの劇症肝炎発生による発売中止を受けて,日本の市場からも姿を消しました。ピオグリタゾンも日本の開発品ですが,作用や構造が似ているので,劇症肝炎への注意を怠ってはいけません。
従来から使われているスルフォニルウレア系薬剤などで糖尿病がコントロールできている人は,そのままの治療を続けたほうが安全です。
このピオグリタゾン塩酸塩に,メトホルミン塩酸塩をあわせた配合剤が2010年6月に,グリメピリドをあわせた配合剤が2011年3月に承認されました。これらの「使用上の注意」については,ビグアナイド系(メトホルミン塩酸塩糖尿病治療薬(ビグアナイド系))とスルフォニルウレア系(グリメピリド糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系))の糖尿病治療薬の項も参照してください。

処方薬/市販薬 処方薬/ジェネリック
分類 糖尿病の内服薬>ピオグリタゾン塩酸塩>ピオグリタゾン塩酸塩
形状 錠剤
製造販売会社 高田
保険薬価 錠剤15mg 1錠 41.20円
錠剤30mg 1錠 78.90円
同じ分類の薬 先発薬: アクトス  アクトスOD  メタクト配合錠LD  メタクト配合錠HD  ソニアス配合錠LD   

ピオグリタゾンODの効果・効能

[ピオグリタゾン塩酸塩の適応症]2型糖尿病。ただし,以下のいずれかの治療で十分な効果が得られず,インスリン抵抗性が推定される場合に限る→(1)食事療法・運動療法のみ/(2)食事療法・運動療法に加えてスルフォニルウレア剤糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系)を使用/(3)食事療法・運動療法に加えてα-グルコシダーゼ阻害薬食後過血糖改善薬を使用/(4)食事療法,運動療法に加えてビグアナイド系薬剤糖尿病治療薬(ビグアナイド系)を使用/(5)食事療法,運動療法に加えてインスリン製剤を使用
[ピオグリタゾン塩酸塩・メトホルミン塩酸塩配合剤の適応症]2型糖尿病。ただし,ピオグリタゾン塩酸塩およびメトホルミン塩酸塩の併用による治療が適切と判断される場合に限る。
[ピオグリタゾン塩酸塩・グリメピリド配合剤の適応症]2型糖尿病。ただし,ピオグリタゾン塩酸塩およびグリメピリドの併用による治療が適切と判断される場合に限る。

ピオグリタゾンODの用法・用量

1日1回15~30mg,最大45mg。インスリン製剤併用時は1日1回15mg,1日最大30mg。

ピオグリタゾンODの使用上の注意と副作用

警告

[ピオグリタゾン塩酸塩・メトホルミン塩酸塩配合剤のみ]重篤な乳酸アシドーシスあるいは低血糖症がおこることがあるので,用法・用量など指示されたことは厳守しなければなりません。
[ピオグリタゾン塩酸塩・グリメピリド配合剤のみ]重篤で遷延(せんえん)性(長引くこと)の低血糖症がおこることがあるので,用法・用量など指示されたことは厳守しなければなりません。

基本的注意

*ピオグリタゾン塩酸塩(アクトス)ほかの添付文書による

(1)服用してはいけない場合……心不全またはその前歴/重症ケトーシス,糖尿病性昏睡または前昏睡,1型糖尿病/重い肝機能障害・腎機能障害/重症感染症,手術前後,重い外傷/本剤の成分に対するアレルギーの前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……心不全発症のおそれのある心疾患(心筋梗塞,狭心症,心筋症,高血圧性心疾患など)/肝機能障害,腎機能障害/脳下垂体機能不全,副腎機能不全/栄養不良状態,飢餓状態,不規則な食事摂取,食事摂取量の不足,衰弱状態/激しい筋肉運動/過度のアルコール摂取/他の糖尿病薬の服用中/高齢者
(3)定期検査……心電図異常や心胸比増大がおこることがあるので心電図検査を,さらに血糖,尿糖,血液などの検査を定期的に受ける必要があります。
(4)低血糖対策……(1)他の糖尿病用薬と併用すると,低血糖症状が現れることがあります。初期症状として脱力感,高度の空腹感,発汗など。引き続いて動悸,ふるえ,頭痛,知覚異常,不安,興奮,神経過敏,集中力低下,精神障害,意識障害,けいれんなどが現れます。処方医から指示された低血糖症状に関する対策をきちんと守ってください。特に高所作業や自動車の運転などに従事している人は注意が必要です。(2)平素からショ糖(砂糖の主成分)やブドウ糖を持ち歩き,低血糖症状が現れたら,すぐに服用してください。本剤の服用によって症状が現れたら通常はショ糖を服用し,α-グルコシダーゼ阻害薬食後過血糖改善薬(アカルボース,ボグリボース,ミグリトール)を併用している場合にはブドウ糖を服用します。
(5)むくみ……(1)本剤を服用し始めると,むくみ(浮腫)が短期間でおこり,また心不全が悪化または発症することがあります。服用中にむくみや急激な体重増加,心不全症状などがみられたら,すぐに処方医へ連絡してください。(2)むくみは,比較的女性に多くおこります。また,1日1回30mgから45mgに増量した後にむくみがおこる例が多くみられています。45mgに増量した人は状態に十分注意してください。
(6)糖尿病性網膜症の悪化……服用すると,急激な血糖下降に伴い,糖尿病性網膜症が悪化することがあります。
(7)膀胱がん……海外での疫学研究において,膀胱がんの発生リスクが増加するおそれがあり,服用期間が長くなるとリスクが高くなる傾向が認められています。膀胱がんの治療中の人は服用を避けてください。また,膀胱がんのリスクがあることを納得してから服用する,服用中に血尿・頻尿・排尿痛などの症状が現れた場合には直ちに受診する,定期的に尿検査などを受ける,服用終了後も継続して十分な経過観察を行うことが大切です。
(8)その他……
・授乳婦での安全性:原則として服用しない。やむを得ず服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。「薬の知識」共通事項のみかた

副作用の注意
重大な副作用

(1)肝機能障害,黄疸。(2)むくみ,急激な体重増加,心不全の発症・悪化(息切れ,動悸,心胸比増大,胸水など)。(3)(他の糖尿病用薬との併用により)低血糖症状。(4)胃潰瘍の再燃。(5)横紋筋(おうもんきん)融解症。(6)間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難,肺音の異常など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

ピオグリタゾンOD - PC

PCC  説明(別ウィンドウ表示)

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