トフラニール
処方目的・適応
精神科領域におけるうつ病・うつ状態
[アミトリプチリン塩酸塩のみ]夜尿症
[イミプラミン塩酸塩,クロミプラミン塩酸塩のみ]遺尿症
解説
薬物の構造式上で,いわゆるベンゼン核が三つ連なったものを三環系抗うつ薬といいますが,自分が服用している薬の中にそれが入っていたら,「私はまじめすぎるんだなあ」と開き直るくらいの余裕がほしいと思います。
効果が発現するには1〜3週間を要するので,効果を早急に期待しないようにしましょう。だからといって,処方医と相談なしに薬の服用をやめては勿論いけません。
三環系抗うつ薬は,遊離モノアミンの神経細胞内への再取り込みを阻害し,神経シナプス部にモノアミンを貯えて,受容体への持続的刺激を保つことにより,うつ状態を治すと考えられています。三環系抗うつ薬のなかで,アミトリプチリン塩酸塩は夜尿症,イミプラミン塩酸塩とクロミプラミン塩酸塩は遺尿症にも使われます。
なお,四環系抗うつ薬もここに分類してあります。
使用上の注意 - トフラニール
一般的注意*アミトリプチリン塩酸塩(トリプタノール)の添付文書による
■一般的注意■
(1)服用してはいけない場合……緑内障/三環系(四環系)抗うつ薬に対するアレルギー/心筋梗塞の回復初期/尿閉(前立腺疾患など)/モノアミン酸化酵素阻害剤(セレギリン)の服用中あるいは服用中止後2週間以内/チオリダジンの服用中
(2)慎重に服用すべき場合……排尿困難(前立腺疾患など)/眼内圧亢進/心不全・心筋梗塞・狭心症・不整脈(発作性頻拍,刺激伝導障害など)などの心疾患/甲状腺機能亢進症/てんかんなどのけいれん性疾患またはこれらの前歴/躁(そう)うつ病/脳の器質障害または統合失調症の素因のある人/小児,高齢者
(3)定期検査……肝機能障害がおこることがあるので,服用中は定期的に肝機能検査を受ける必要があります。
(4)急な減量・中止……本剤の服用量を急激に減らしたり中止したりすると,吐きけ,頭痛,倦怠感,刺激を受けやすい,情動不安,睡眠障害などの離脱症状が現れることがあります。自己判断で減量や中止をしないでください。
(5)その他……
・〈妊婦→有益のみ〉〈授乳婦→回避・授乳中止〉〈小児→未確立・回避〉〈危険作業→回避〉,くすりの基礎知識編
(1)悪性症候群がおこることがあります。無動緘黙(かんもく)(緘黙=無言症),強度の筋強剛,嚥下(えんげ)困難,頻脈,発汗などが発現し,引き続いて発熱がみられたら,水分の補給,体を冷やすなどして,ただちに処方医へ連絡してください。高熱が続き,意識障害,呼吸困難,脱水症状,急性腎不全へと移行して死亡した例が報告されています。
(2)不安,焦燥,せん妄,興奮,発熱,発汗,頻脈,ふるえ,反射亢進,下痢などのセロトニン症候群がおこることがあります。水分を十分に補給して,すぐに処方医に連絡してください。
(3)低ナトリウム血症,けいれん,意識障害などを伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)がおこることがあります。
(4)心筋梗塞がおこることがあります。
(5)幻覚,せん妄,精神錯乱,けいれんがおこることがあります。
(6)顔や舌のむくみがおこることがあります。
(7)食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘などから麻痺性イレウス(腸閉塞)に移行することがあります。
(8)無顆粒球症,骨髄機能抑制などの重い血液障害がおこることがあります。
(9)[イミプラミン塩酸塩,クロミプラミン塩酸塩]QT延長,心室頻拍がおこることがあります。
(10)[イミプラミン塩酸塩,クロミプラミン塩酸塩,マプロチリン塩酸塩]AST・ALT・γ-GTPの上昇などを伴う肝機能障害,黄疸が現れることがあります。
(11)[クロミプラミン塩酸塩,マプロチリン塩酸塩]筋肉痛,脱力感,CK上昇,血中・尿中ミオグロビン値の上昇を特徴とする横紋筋(おうもんきん)融解症がおこることがあります。
(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,じん麻疹など)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……動悸,不整脈,心発作,心ブロック,頻脈/眠け,不眠,不安,口周部などの不随意運動・振戦などのパーキンソン症状,運動失調,四肢の知覚異常,焦燥,構音障害/黄疸/口渇,悪心・嘔吐,食欲不振,下痢,便秘,味覚異常/ふらつき,頭痛,めまい,倦怠感,発汗,排尿困難,視調節障害
(3)検査などでわかる副作用……血圧上昇,血圧低下/白血球減少/AST・ALT上昇/眼内圧亢進
(1)併用すると本剤の作用を強めることがある薬剤・薬物……抗コリン作働薬(ブチルスコポラミン臭化物など),バルプロ酸ナトリウム,選択的セロトニン再取り込み阻害薬(フルボキサミン,パロキセチン)/アルコール
(2)併用すると本剤の作用を弱めるおそれがある薬剤……スルファメトキサゾール・トリメトプリム
(3)本剤との併用で作用が強まる薬剤……アドレナリン作働薬(エピネフリン,ノルエピネフリン),血糖降下剤(インスリン,経口血糖降下剤),ワルファリンカリウム
(4)本剤との併用で作用が弱まることがある薬剤……グアネチジン硫酸塩,硫酸ベタニジン
(5)本剤と併用すると副作用が強まる可能性のある薬剤……塩酸トラマドール(けいれん発作),カリウム製剤(消化管粘膜刺激)
海外評価
体重や血圧、食事を記録をして健康的なからだ作りをしよう
















