反応性うつ病

厚生労働省による調査では、15人に1人の人が、一生のうちに1度はうつ病にかかっているとされています。うつ病で休職される方も増える中、「うつ」という言葉を日常生活の中で耳にする機会も増えているかと思います。今回は、「反応性うつ病」について取り上げ、他の「うつ」との比較を通じ、理解を深めていただければと思います。

〜うつ病の分類〜
うつ病には、いくつかの種類があります。うつ病の分類は研究者によって内容が異なり、様々な学説があります。精神科医であるキールホルツは、その原因により、うつ病を「内因性うつ病」「身体因性うつ病」「心因性うつ病」の3つに分けました。内因性うつ病と身体因性うつ病の特徴は下記の通りです。

○内因性うつ病
このタイプには、うつ病が起きる特定の原因が見当たりません。体質や気質など、元々うつ病になりやすい素因を持っている方がかかりやすいといわれています。うつ症状のみを示すタイプと、うつと躁を繰り返すタイプ、中年期以降に発症するタイプの3つがあります。抗うつ剤が効きやすいといわれています。

○身体因性うつ病
脳を含めた体の病気が原因で起きるうつ病です、脳腫瘍などの脳の病気が原因となるものと、糖尿病や甲状腺の病気など、体の病気が原因となるものがあります。

〜反応性うつ病とは〜
人間関係や精神的ストレスなど、心理的な原因が引き金になって起こるものを「心因性うつ病」といいます。この「心因性うつ病」は、原因や症状により3つに分けられます。反応性うつ病はその中のひとつで、原因がはっきりしているものをさします。体の症状が多く見られることも特徴のひとつです。
失恋をしたり、希望の学校に入れなかったり、大切な人や物を喪ったとき、気分が落ち込んだり、やる気が出なかったり、食欲がなくなることはどなたでも経験されたことがあると思います。それらは、時間の経過や自己治癒力によって改善していくことが少なくありません。しかし、なかなか改善されず長期化した場合は、「反応性うつ病」として治療の対象となります。
反応性うつ病は、抗うつ剤が効きづらいこともあるようですが、原因が明確であることが多いため、原因にアプローチし、うまく環境調整をすることができれば、改善に向かいやすいともいわれています。

厳しい社会情勢が続いています。おそらく私たちの誰もが、ストレスや葛藤と無縁ではいられないでしょう。日頃から、「どんなことにストレスを感じやすいのか、また、逆にどんなことに楽しさを感じ、リフレッシュすることができるのか」、といったご自分の傾向を把握しておきましょう。セルフケアやセルフマネジメントに繋がります。是非お試しください。

健康用語(メンタルヘルス編)

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