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新年度が始まって2カ月が過ぎ、まもなく梅雨入りを迎えます。職場や学校、住まいなど新しい環境へ適応しようとがんばった分、「ココロの疲れ」が見えてきやすい時期です。雨が続くなど、お天気が気分に影響することも少なくないようです。

しかし、心身の不調を感じたときには、どこを受診すればいいのでしょうか。

受診の目安となる心身症状

心の不調は、自分でもなかなか自覚しにくいもの。そもそも受診の目安となるのは、どのような症状でしょうか。gooヘルスケアニュースで「カウンセリングルームから」を連載中の、心理カウンセラー・臨床心理士の伊藤弘野さんに聞きました。

「不眠、食欲不振が一般的なうつ症状ですが、いつもできることができない、集中力がない、ケアレスミスが続くなども、サインとしては大切です。2週間以上、症状が続く場合は専門医を受診することをオススメします」

精神科と心療内科の違いは?

「うつかも?」と感じたときの受診先としては、病院の精神科や心療内科、心理カウンセラーが思い浮かびますが、初めての受診となるとどこに行っていいか悩むもの。それぞれの特徴を、簡単にまとめてみましょう。

心療内科は、心理的な要因により身体に症状が現れる病気を扱っています。例えば、レントゲンやカメラなどの検査では胃腸の異常が確認できない「過敏性大腸症候群」なども心療内科の対象で、日本心療内科学会では「心と体の両面から治療する」診療科だと紹介しています。

これに対して精神科は、うつ病や不眠症、統合失調症など、「心の病気」とされるものを診ます。心療内科の方が患者も通いやすいという面から、精神科と心療内科の両方を掲げているクリニックもみられます。

「精神科か心療内科か、行きやすい方で構いません。メンタルクリニックという名称にしている場合もあるので、通いやすく、ここなら行ってもいいと思える先生のところに行くことが重要です」(伊藤さん)

「医療」に抵抗があれば、まずカウンセリング

心理カウンセラー(臨床心理士)は、精神科や心療内科のある病院やクリニック内でカウンセリングを行うほか、独立してカウンセリングルームを開業しているケースもあります。投薬などの医療行為はできないため、疾患が疑われる場合は医療機関の受診を勧められます。

現役カウンセラーである伊藤さんによれば、うつ症状などを訴えて相談に来た人(クライアント)には、まずうつになるきっかけがあったかどうかを確認するのだそうです。それにより、その後の対応も変わるのだとか。

「メンタル面での喪失体験などがあれば、気持ちの整理を中心にアプローチしますし、特にきっかけがない場合でも、考え方の癖や物事の捉え方を変えていく認知行動療法を中心にアプローチします。また、甲状腺機能低下、更年期など病気の可能性が見られれば、専門医の受診を勧めます」(伊藤さん)

会社員ならば企業の「産業医」を受診することも

ある程度の規模の企業には、産業医が従業員の健康管理やメンタルケアにあたっています。職場の人間関係に心身の不調の原因があるようならば、産業医を受診し、専門医受診の子とも含めて相談してみるのもよいでしょう。企業によっては、産業カウンセラーの資格を持つ看護師あるいは保健師がいることもあります。

過度のストレスから、心身のバランスを崩してしまうことは誰にでもあることです。心の不調で医療機関を受診することに抵抗を感じることもあるかもしれませんが、身体的病気と同じように、重症化するまえの早めの受診が早期回復のカギ。気になる症状がある場合は、ぜひ受診してみてください。