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化粧水、乳液、美容液、ファンデーションにコンシーラー…。毎日丁寧に肌ケアしているのに、なぜか肌の調子がよくない。そんな疑問を抱えている人は少なくないはずです。

「美肌のためのお手入れが、実は肌を傷めている」と話すのは、白金ビューティフルエイジングクリニック院長の山口麻子先生。先月、著書『化粧品に頼らない素肌美人のつくりかた』(主婦と生活社)を出版された山口先生は、透明感に満ちたスッピン美肌の持ち主。聞けば、10数年の間、ファンデーションはおろか、化粧水すら使わずに過ごされているとのこと。

「本来、肌には何もしなくても健康を維持できるメカニズムが備わっているのです。なのに、過剰な化粧品ケアがそれを台無しに、トラブル肌に変えてしまう」。一体なぜ? その理由を聞いてみました。

角質層の壁が肌を守る

「肌は『表皮』『真皮』『皮下組織』の3層で成り立っています。『表皮』の一番下にある基底層で作られる角質細胞は、次々と作られる新しい角質細胞に押し上げられるように皮膚の表面に向かって移動し、最後は垢となって剥がれ落ちます。ターンオーバーと呼ばれる細胞のサイクル活動です。

角質細胞は、ターンオーバーの過程で、保湿因子である細胞間脂質を作ります。細胞間脂質であるセラミドは、一つ一つの角質細胞同士をつなぎ合わせることでブロック塀のような壁を作ります。この壁が作られることによって、肌は外部からの刺激を守り、内部の水分蒸発を防ぐことができるのです」。

このバリアが正常に機能していれば、肌は健康な状態をキープできるのですが、「多くの人は、間違った肌ケアでせっかく作ったバリアを破壊している」。そして、その主な原因は、「合成界面活性剤を使用した化粧品によるもの」と山口先生はいいます。

肌細胞を溶かすのは…

「化粧品の基本成分は、水と油です。この2つをなじませ使用感をよくするために、ほとんどの化粧品には界面活性剤が使われています。でも、界面活性剤は、角質層の細胞を溶かしてしまうのです。肌バリアが壊れることで、化粧水やクリームが肌内部には侵入しやすくなります。肌はそれらを異物と認識するので炎症を起こし、かゆみや肌荒れなどが起きやすくなるのです。

また、クレンジングや洗顔料でゴシゴシ洗う、こする、ピーリングといった行為も角質層にとっては危険行為。「角質層の厚みは、実はたったの0.02mm。ラップと同等の薄さです。少しこすっただけでも、細胞は傷つきバリアのガードが緩み、内部の保湿成分が蒸発。肌は乾燥してしまいます」。

壊れた角質層を修復しようと、表皮は急いで新しい細胞を作ります。けれども、ターンオーバーが十分に行われなかった細胞は未熟なままで角質層に到達。丈夫なバリアを作れないどころか、そこでまた化粧品にやっつけられてしまう…という悪循環が続くのです。

ターンオーバーを正常化させる

肌の調子が悪いとついつい化粧品に頼ってしまいますが、肌を健康な状態に戻すには、ターンオーバーを正しく整え、バリア機能を修復させることが大事。

「なるほど!」と思った人は、思い切って化粧品を使うのをやめてみてはいかがでしょう。いきなり化粧をやめるのはちょっと…という人は、アイテム数を減らす、または、週末だけトライしてみるのもオススメです。

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2015年6月、著書『化粧品に頼らない素肌美人のつくりかた』(主婦と生活社)を出版。フェイスケアのみでなく、ヘアケア、食生活のアドバイスも詳しく掲載。