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携帯電話の電波のせいで心臓のペースメーカーが誤作動を起こす…そう思ってはいませんか?しかし、携帯電話の電波はペースメーカーには影響がないことが、総務省の調査結果からもわかっています。

携帯電話の電波の影響は極めて限定的

2014年度に総務省によって行われた実験では、電波を最大出力で発信し、埋め込み型医療機器の感度を最大にするという、実際の使用よりも厳しい条件で行われました。その結果、800MHz の電波で3cmまで近づけたときに、埋め込み型医療機器で数値の乱れが若干認められた程度でした。

この実験結果が実際の日常生活では起こらない状況であることも踏まえ、総務省の検討会では、携帯電話をペースメーカーの使用者に近づけても実際に影響が起こる可能性は極めて低いと判断しました。

実験結果を踏まえての総務省の指針の変化は?

電波の出力が強力な2Gから3Gへ変更されたことから、2013年に総務省の指針でも、携帯電話を持つ人が心臓のペースメーカーなどの装着者が近くにいる場合に離れる距離が22cmから15cmに変更されました。

今年6月に出された指針では、実際に影響が起こる可能性は極めて低いとしながらも、念のために携帯電話をペースメーカーに15cm以上近づけないという規定は維持されました。先の実験結果で3cmという状況下での軽微な異常がみられたことに配慮した形です。

不安を煽らないためには、周知が必要

2014年7月から関西の鉄道会社では、車内の携帯電話の使用について、優先座席付近で「混雑時のみ」電源を切ることに方針を転換しています。

しかし、高齢者を中心に、携帯電話の電波は心臓ペースメーカーに影響を引き起こすと思っている人が多いのは事実です。電車の中で、若者が高齢者に携帯電話の電源を切っていないことをとがめられるケースもあります。

電車のマナーとして、車内での通話を控えることやマナーモードにしておくことと、電源を切ることは別です。高齢者の不安を煽らず、世代間のトラブルを避けるためにも、今後は、携帯の電波は「影響はない」ことを周知していく必要があるのかもしれません。