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「自分でエビフライなどの揚げものを作ると、外食で食べるようなボリューム感やジューシーさ、サクサク感が出ない。やっぱりプロは違うのかしら」と思っていませんか? 本当に素材や腕が違うから外食店のエビフライはおいしいのでしょうか。加工食品の専門家に裏側を聞きました。

「プリプリ」したエビには添加物が注入されている?

自分で揚げるエビフライと、外食で食べるエビフライ。どうしても自分で揚げたものは衣がボロッとはがれたり、食感がボソボソしたり……。
その違いは「エビそのもの」「衣」「油」にあります。

まずは「エビ」。エビは火を通せば縮むのが当たり前。特に殻つきのエビで一からフライを作れば、ものすごく縮みます。ところが外食店のエビフライは、殻つきでもプリップリ。この食感を出すために、外食店では、添加物を注入したエビを使っていることが多いのです。

冷凍食品のフライの原材料表示に「pH調整剤」「リン酸塩」と表示されているのがそれ。これを注入すると、食感が良くなる上に、火を通してもほとんど縮まなくなるのです。

おいしい衣の立役者は「バッター液」

次に衣ですが、飲食店や冷凍食品では「バッター液」を使っておいしい食感を出すのが一般的です。
バッター液は、フライの衣のうち、下味・小麦粉・卵の役割を一つで果たす便利なもので、衣をはがれにくくし、食材のウマ味を閉じ込めながらサクサクに仕上げる、まさに「魔法の液」。液とはいっても元は粉状のものを水で薄めて使います。

その中身は、澱粉、小麦粉、卵粉末、パン粉、コーン粉末、食塩、乳加工品、砂糖、香辛料、安定剤、増粘剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、二酸化ケイ素、クチナシ色素、調味料など。とりたてて危険な成分は入っていませんが、本来は塩・コショウ・卵・小麦粉ぐらいで済むものに、これだけの添加物が使われているというわけです。

バッター液は粘着力が強いのでパン粉がたくさんつくため、ボリュームアップ効果も。巨大フライにしたい場合は、エビにバッター液とパン粉をつけて一度冷凍、凍った状態で再び同じことを繰り返すという方法もあります。

冷凍食品の場合は、衣の比率が50%を超えたら表示する義務がありますが、お店で揚げた状態にしてしまえばわかりませんから、このような方法でカサ増ししているお店もあるでしょう。

油には「ろ過剤」や「ショートニング」が

最後は油。何度も揚げ物を繰り返した油は酸化しますが、酸化した油ではおいしい揚げものはできません。酸化することで「ヒドロキシノネナール」という神経毒も発生するといわれています。
そのため、油に気を遣っている外食店では、試験紙で油の劣化状態を毎日チェックしたり、ろ過剤やろ過マシンを使っているところもあります。

一方で、油にショートニング(動植物の油脂に窒素などのガスを混ぜた油)を混ぜてサクサク感を出している店もあります。ショートニングは、動脈硬化やアレルギーが悪化する原因となるといわれる「トランス脂肪酸」に変わるのが問題です。

「値段の割においしすぎるエビフライ」には注意が必要ですね。