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お酒を飲む女性が増えています。1954年には13%だった女性の飲酒者が、2008年には62%に急上昇(男性は68%から83%に)。また、20~24歳の飲酒率は男性が83.5%であるのに対し、女性が90.4%と、女性の方がお酒を飲む人が多くなっています。
仕事でも人間関係でも家庭でもストレスの多い女性の息抜きとして、また、コミュニケーションの手段として、お酒はすっかり定着。「女子会」ブームや、女性にも飲みやすいおしゃれなお酒の登場も、女性の飲酒を後押ししています。その一方で、お酒の量を過ごして体調を崩す人や、お酒が飲めない人が肩身の狭い思いをしたりする女性も増加。実は、女性は男性よりも体質的に「お酒に弱い」ので、お酒とのつきあい方には注意が必要なのです。

女性のカラダは男性よりアルコールに弱い

女性が男性よりお酒に弱い理由は、男性に比べて「肝臓が小さいこと」「女性ホルモンがアルコールの分解を妨げること」「体内水分量が少ないこと」などです。
肝臓が小さいために女性は男性よりもアルコールの処理に時間がかかり、女性ホルモンがアルコールの分解を妨げることもあって、アルコール代謝能力は男性の4分の3程度しかありません。また、体内水分量が少ないと、血中アルコール濃度が高くなりやすいため、同じ体重・同じ飲酒量であっても、男性よりも血中アルコール濃度が高くなります。

そのため、女性はアルコール依存症になりやすく、そのスピードは男性の約2倍。また、肝硬変の患者年齢も男性より10歳も若いのです。そのうえ、乳がんや骨粗しょう症のリスクも飲酒量とともに高まることからも、大量飲酒は女性のカラダにとって大きなダメージを与えることがわかります。

アルコールで「がん発症リスク」が高まる体質もある

中でも体に悪いのが、「お酒に弱い人が無理して飲む」こと。日本人の約半数は、アルコールが代謝されてできる毒性の強い「アセトアルデヒド」という物質を分解する「アセトアルデヒド脱水素酵素」の働きが弱く、生まれつき「お酒に弱い人」です。ちなみに、ヨーロッパ系白人、アメリカ先住民、アフリカ系黒人にはこの酵素の働きが弱い人はおらず、お酒に強い人種ということになります。
「アセトアルデヒド脱水素酵素」の働きは遺伝子によって決められており、生涯変わることはありません。お酒が弱い人も飲む回数が増えると強くなるというのはウソ。お酒に慣れることはあっても、体質は変わらないのです。このタイプの人は飲酒によって、がん発症リスクが高くなることがわかっており、無理して飲むことは寿命を縮めることにもつながります。

断りたくても断れない人には遺伝子検査もおすすめ

飲めないお酒を強要する「アルハラ(アルコールハラスメント)」は、断固として断ることで、自分の体を守りましょう。気が弱くて断れないという人は、「アルコール感受性遺伝子検査」を受けてみることをおすすめします。唾液や爪、頬の内側の組織などから遺伝子を分析してアセトアルデヒド脱水素酵素の活性タイプを判定、アルコールに対する感受性と、飲酒によって将来、健康に対してどんな影響が出やすいかを分析します。
価格は5000円~1万円前後で、中には体質を記したカードを発行してくれるところも。「ドクターストップがかかって」と言えばお酒を強要されないように、「遺伝子検査でアルコールがダメと出たので」と言えば、堂々と断ることができるはずです。