「人は見た目じゃない!」などと言いますが、“見た目”を軽視にしてはいけません。実は、外見が若々しい人ほど、長生きできるという研究データがあるのです。

双子の見た目と寿命の関係

南デンマーク大学のクリステンセン教授が行った研究では、デンマークに住む70歳以上の1826人の双子を対象に、見た目と寿命の関係を調査。全員の顔写真を撮影して、双子の本当の年齢を知らない約40人(20人の女性看護師、10人の男性教育実習生、11人の高齢女性)に写真を見せ「この人はいくつに見えますか?」と質問しました。

その後7年間の追跡調査を行ったところ、その7年間で亡くなった675人ほとんどは、「年齢より老けて見える」と言われた人だったのです。また、387組の双子のうちの179組の双子計225人が亡くなり、双子の見た目年齢の差が大きいほど、老けて見えたほうが早死の傾向にありました。

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さらに、寿命との関わりが大きい「テロメア」という染色体末端の構造についても調べたところ、若く見える人ほどテロメアが長いことがわかりました。細胞分裂をするごとに短くなるテロメアは、ある程度まで短くなるとそれ以上分裂できなくなり、「命の回数券」「細胞寿命時計」などとも呼ばれているものです。

生活習慣次第で見た目が若々しく!

見た目が若い、つまり実年齢よりも若く見えるようにするためには、老化のスピードをいかに遅くするかということにかかっています。人間の細胞の寿命は意外に短く、早いもので約24時間、遅いものでも数年程度で寿命を迎えます。

若い頃は新しい細胞がどんどん補充されるために組織の機能が保たれますが、年齢とともに新しい細胞を生み出す機能が低下していくため、40歳ごろをピークに急速に老化が進むのです。

老化の要因としては、生活習慣・食生活・環境因子などがあげられます。また、寿命を決める要素には、遺伝子によるところが約25%でその他は生活習慣や環境因子によるものだそうです。つまり、生活習慣などを改善することで見た目を若くすることが可能なのです。

老けて見えるのは、体内が老化しているせい?

双子の寿命についての研究成果について、研究者は「経済的な背景や生活習慣も影響しているのではないか」と指摘しています。同じような遺伝的背景を持っている双子でも、経済的に恵まれなかった人は喫煙や紫外線など健康に有害なものの影響を受けやすく、そういったことも外見と関係しているかもしれないというのです。

年齢よりも老けて見られてしまうのは、女性としてかなりショックなことですが、体内の老化が進んでいる可能性もあるということ。「最近老けてみられることが多い」と気づいたら、生活習慣を見直してみましょう。そのお陰で、美しい外見と健康的な肉体の両方を手に入れられるのですから。

出典:Perceived age as clinically useful biomarker of ageing: cohort study, BMJ 2009; 339:b5262