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薬局などで売られている市販薬(一般医薬品)は誰でも手軽に買えるため、「用量・用法さえ正しければ大丈夫」だと考えられています。しかし、市販薬であっても重篤な副作用の危険があることを知っていますか?

消費者庁では、4月8日に市販薬の副作用への注意喚起を促す文書を初めて発表しました。市販薬によって起こりうる副作用について、まずは知っておく必要があるようです。

 

5年間にかぜ薬で8例もの死亡例

消費者庁の発表のよれば、ここ数年、薬局やドラッグストア、インターネットで購入できる市販薬で、死亡や後遺症にいたる副作用の報告が増えているとのこと。そのうえで、何らかの初期症状が見られたときには、速やかに医師や薬剤師に相談するよう促しています。

2009年度から2013年度までの過去5年間に、製造販売業者から独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ報告された市販薬の副作用は1,225症例に及びます。そのうち、重篤な症状を引き起こした死亡例数15例、後遺症が認められた症例は15例です。

なかでも報告例が多いのが総合感冒薬で、死亡例は8例、後遺症がある症例は9例にものぼり、スティーブンス・ジョンソン症候群や中毒性表皮壊死融解症、肝障害や心腎障害、不全などの副作用が起きています。

次いで、解熱鎮痛消炎剤での死亡例が3例、後遺症のある症例が2例で、喘息発作重積や心室性頻脈、小脳性運動失調などが起こりました。この他に、漢方製剤の死亡例1例では間質性肺炎、鎮咳去たん剤で2例の死亡例が報告されています。

 

こんな症状が出たらすぐに医療機関へ

これまでに報告された副作用はさまざまですが、市販薬の副作用としては以下のような初期症状を参考にしてください。

1)高熱、充血などの目の変化、粘膜や皮膚の異常、両眼に急性結膜炎
スティーブンス・ジョンソン症候群や中毒性表皮壊死融解症を発症しているおそれがある。総合感冒薬や解熱消炎鎮痛剤の服用後2週間以内に発症することが多い。

2)倦怠感、発熱、黄疸、発疹、吐き気・おう吐、かゆみ
肝機能の低下による肝障害によるもの。症状としてはあらわれず、血液検査で発見されることもある。

3)息切れ・息苦しい、空咳、発熱
間質性肺炎のおそれ。進行すると治療が難しく、死亡率が高くなる。

4)尿が少ない・出ない、むくみ、倦怠感
腎不全(急性腎不全)のおそれ。重篤化すると、人工透析が必要になる。

5)鼻水・鼻づまり、咳、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)、呼吸困難
喘息発作(アスピリン喘息など)のおそれ。薬の服用後1時間程度で発症することが多い。

 

対応が早ければ重症化は防げる

医薬品医療機器総合機構では、副作用に関するマニュアルをHPで公開しているほか、一般消費者向けに相談窓口を設けています。

「医薬品副作用被害救済制度」相談窓口

副作用が出ても、治療が早ければ重症化せずに済みます。なかには服用後数日から数週間後に症状があらわれるケースもありますが、市販薬を飲んで身体に変調をきたしたら、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。