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最近、テレビ番組でも特集されるなど、一躍注目を浴びている「デブ菌」を知っていますか?なんともストレートなネーミングですが、腸内で消化されたものを排出せず体内に溜め込む菌のことをいうそうです。「食べる量は人並みなのに太ってしまう…」、「運動してもなかなか痩せない!」のは、この「デブ菌」のせいかもしれません。

デブ菌とは一体どんな菌?

「デブ菌」については、うんち研究をはじめ腸内常在菌研究で知られる理化学研究 特別招聘研究員である辨野(べんの)義己博士も注目。テレビ出演の際、肥満の原因には食べ過ぎや運動不足の他に、デブ菌が深く関わっていると説明して、大いに注目されることとなりました。

人間の体は食べた物の栄養や水分の80%を小腸で吸収して、残りは大腸を通って排出される仕組みになっています。しかし、デブ菌が腸内にたくさんあると、通常なら排出しなければいけないものを引き留めて、溜め込んでしまうのだと考えられています。

デブ菌は感染するという恐るべき事実

アメリカで、ある感染症を治療するために、健康な娘の腸内細菌を病気の母親の腸内に移植する「糞便移植」という治療法が行われました。この移植治療により母親の病気は良くなったものの、それまでは正常だった母親の体重が激増。実は、糞便を提供した娘は肥満体型で、このとき娘のデブ菌まで母親に移植されてしまったのが原因ではないかと見られているのです。

別の研究では、正常体重のマウスが肥満マウスから糞便移植を受けたところ、食事や運動量を変えていないのに急激に脂肪量が増えたとの報告もあります。

こうした研究結果を受け、糞便移植の提供者を選ぶときには肥満者を選ぶべきではないといった議論もされています。

大切なのは「デブ菌」と「やせ菌」のバランス

現在のところデブ菌の正体がわかっているわけではありません。しかし、数百種類、数百兆個以上もあるといわれている腸内細菌のうち、ファーミキューテス類と呼ばれる細菌群が多い人は肥満が多く、バクテロイデス類と呼ばれる細菌群が多い人は痩せが多いということがわかっています。

といっても、腸内環境がどちらかのやせ菌ばかりになればいい、ということでもないようです。太りやすい、痩せやすい、の鍵を握っているのはその比率。黄金比率は「デブ菌4:やせ菌6」といい、デブ菌の比率が高くなると肥満傾向になるといわれています。

デブ菌に支配されない食事とは

このように、誰の腸内にもいるはずの「デブ菌」ですが、腸内環境を整えることでデブ菌を減らすことができます。

そのために最も効果的な食べ物としてオススメなのが納豆です。納豆菌は胃酸に強く、生きたまま腸まで届くからです。他にも野菜や果物、ヨーグルトの摂取も効果があるとされています。辨野博士自身もこれらを取り入れた食生活にしたところ、なんと10キロ以上の減量に成功したそうです。また、食べ方にも注意が必要で、脂肪や糖の多いものを1日中ダラダラ食べていると、デブ菌が増えることがわかっています。

まだまだ謎の多い「デブ菌」ですが、これからの研究成果にも注目!「どうも私の腸内はデブ菌が多そうだぞ」という人は、納豆やヨーグルトを多めに摂る食事を心がけるなど、デブ菌よりやせ菌に愛される腸内環境を目指しましょう。

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