最近、においを気にして複数の制汗スプレーやデオドラント剤を入念に重ね塗りする「デオドラント依存症」の人がいるようです。しかしにおいを気にしすぎるあまり制汗剤を使いすぎてしまうと、汗腺を塞いでしまったり、皮膚の細菌をすべて殺してしまいかねません。するとより強力な細菌が繁殖し、ますます汗がべとべとし、においが強くなることもあるのです。
においのない汗をかけるようになるためには、汗腺を活性化させる必要があります。ちょっと汗ばむ程度のウォーキングを毎日10分おこなったり、ぬるめのお風呂でしっかり汗をかくと、眠っていた汗腺が目覚めさらさらのにおいのない汗をかくことができるようになります。
汗をかいたときでも、たいていの人は、消臭作用のある植物抽出エキスなどを配合したウエットシートなどで身体を拭いておけば十分です。スプレータイプを使うときも、比較的マイルドな殺菌効果であるフェノールなどの成分が配合されたものを選びましょう。
どうしてもにおいの気になる人やワキガの人は、ロールオンタイプやクリームタイプのものを選びましょう。殺菌作用の強い塩酸べンザルコニウムや銀が配合されたものが良いでしょう。
においのもととなるべたべたした汗は、健康的な生活習慣と清潔を心がけることでにおいのないさらさらの汗になるのです。原因別の対策を紹介します。
◆ 肉食中心の食生活
体臭のおもな原因は、皮脂腺や汗腺から出される油脂成分やそこに溶け込んだにおい物質です。肉などの脂質の多い食生活を続けていると、皮脂腺から分泌される油脂成分も多くなり、体臭が強くなってしまいます。野菜をたっぷり食べ、バランスのよい食生活を送るよう心がけましょう。
◆ タバコ
タバコにはアセトアルデヒドやアンモニア、ニコチンといった約4000種類ものにおい物質が含まれています。これらは体内で分解されにくく、汗と一緒に出てにおいを放ちます。また、タバコの煙が髪の毛や衣服につくと、においの元となります。とにかくタバコのにおいが気になる人は、禁煙することです。衣服についたタバコのにおいは、においのつきにくくなる洗剤で洗っておくと良いでしょう。
◆ 冷房にたよりすぎる生活
冷房の効いた部屋に1日中いると、汗をかく機会が少ないため、汗腺に老廃物や角質がたまり、汗をかいたときにこれらが一緒に体外へ排出されてしまいます。屋外へ出たり運動をして、自然な発汗を促すよう、生活習慣をみなおしましょう。
◆ ストレス
ストレスによって交感神経が緊張すると、エクリン腺が刺激されて汗をかきます。ストレスは、体内に活性酸素を発生させやすいといわれ、過酸化脂質をつくり、ノネナールというにおい物質を発生させる原因になるのです。上手に気分転換をしたり、深呼吸をして緊張を和らげるようにしましょう。
◆ 生活習慣病
高脂血症などの生活習慣病の人は、血中だけでなく皮脂腺にも汗腺が増え、ノネナールを増やす原因になっています。食生活を改善し、適度な運動を心がけましょう。
◆ 肥満
太っている人は、脂肪が断熱材のようになり、普通の人より身体に熱がこもりやすく、汗をかきやすくなっています。また血中や皮脂腺に脂肪が増えるとにおいの元になります。太っている人は汗が多く、においも強くなるので、清潔を心がけるようにし、できればダイエットにも挑戦してください。
夏は汗をかくもの。おなじ汗をかくなら、においのないさらさらの汗をかける身体を目指しましょう!