肩こりは首や肩甲骨のこりからきている? 肩甲骨をほぐすストレッチ

肩甲骨を大きく動かすストレッチで肩こり解消

肩甲骨を大きく回す肩甲骨時計回り~反時計回りエクササイズ。肩甲骨周りの筋肉を同時にストレッチ

多くの日本人が肩こりに悩まされているが、肩こりにも種類がある

 日本人は男女ともに多くの人が肩こりに悩まされています。厚生労働省の調査によると、気になる自覚症状のなかで、肩こりは女性で第1位、男性で第2位でした(「平成25年 国民生活基礎調査」より)。

 一言で肩こりといっても、原因がはっきりしているものとそうでないものがあり、次のように分けることができます。
 心因性肩こり:精神的ストレスやうつなどが原因で起こっている
 症候性肩こり:骨や筋肉、内臓、目、歯などの病気が原因で起こっている
 いわゆる肩こり:画像検査や血液検査をしても特に異常はないが、症状がある

 このうち心因性と症候性の肩こりの改善には、まず原因となるストレスの解消、けが・病気の治療が必要です。セルフケアで症状の改善が望めるのが「いわゆる肩こり」です。
 「いわゆる肩こり」は、さらに(1)一般的な肩こり、(2)いかり肩による肩こり、(3)なで肩による肩こりの3つに分けられます。

 ここでは一般的な肩こりの解消法を紹介します。「いかり肩」と「なで肩」による肩こり解消法は「仕事の合間に簡単ストレッチ2 首・肩周り」をご参照ください。

「肩がこる」というが、実際は首や肩甲骨周囲にこりを感じていることが多い

 ところで「肩がこる」というとき、実際にこりを感じているのは首であったり、肩甲骨周りであることが多いようです。

 肩甲骨は背中上部の両側にある大きな三角形の骨で、上腕骨と肩関節で、鎖骨と肩鎖関節でつながっています。肩甲骨は背骨とは直接つながっておらず、表層筋では僧帽筋や三角筋、広背筋、深層筋では肩甲挙筋、菱形(りょうけい)筋など、首、肩、腕、腰などに広がる多くの筋肉で支えられています。
 これらの関節と肩甲骨、肩甲骨周りの筋肉がスムーズに動くことで、肩は体の中でも最も大きな可動域(問題なく動かすことができる範囲)をもっています。

 しかし長時間うつむいた姿勢でいたり、普段からあまり肩を動かさないでいると、僧帽筋など頭を支える筋肉ばかりが酷使されて、ほかの筋肉はあまり使われません。そうするとどちらの筋肉も動きが悪くなったり衰えたりして、動きにくさや痛み、こりなどを生じる原因となります。

 そこで今回は、特に肩甲骨周りが重苦しい、詰まった感じがする、じーんとする痛みがあるといった肩こりに効くストレッチを紹介しましょう。

 まずは肩甲骨を持ち上げてストンと落とす体操から。肩を斜め前にすくめる要領で、両肩を斜め前方に上げて5秒止め、力を抜いてストンと落とします。同様に、両肩を斜めうしろに上げて下します。これを3~5回くり返しましょう。

肩甲骨を大きく時計回り~反時計回りに動かすイメージでストレッチ

 肩甲骨周りが少しほぐれてきたら、今度は肩甲骨を時計回りと反時計回りに大きく動かしましょう。このエクササイズで、肩甲骨周りの筋肉を同時にストレッチすることができます。

(1)背筋を伸ばして立ち(いすに座ってもよい)、左腕は手の甲を後ろに向けてひじを直角に曲げ、頭の後ろを超えるように大きく上げて回します。右腕は手のひらを後ろに向けてひじを直角に曲げ、下から背中の後ろに回します。肩甲骨を時計回りに動かすイメージで自分の限界まで伸ばし、5秒間保ちます。

(2)反対側も同様に、肩甲骨を反時計回りに動かすイメージで行います。体は横や前に倒さず、まっすぐにして行いましょう。

(1)(2)を3~5セットくり返しましょう。慣れたら10セットくらいまで増やすとよいでしょう。朝、昼、晩と何回かに分けて行うとより効果的です。勢いをつけたり、無理に伸ばすことは避けましょう。

 シリーズ第1回目に紹介したストレッチ「仕事の合間に簡単ストレッチ1 肩甲骨周り」も、一般的な肩こりに効果があります。

(編集・制作 (株)法研)

【監修】
竹井 仁先生


首都大学東京健康福祉学部理学療法学科 教授
昭和62年に理学療法士となる。平成9年3月に筑波大学大学院リハビリテーション修士、平成14年10月に東邦大学大学院医学研究科にて医学博士授与。公益社団法人東京都理学療法士協会副会長。専門は、徒手療法、神経筋骨関節疾患、運動学。著書に『たるみリセット』、『不調リセット』(いずれもヴィレッジブックス)、『肩こりにさよなら!』(自由国民社)、『「顔たるみ」とり』(講談社)、ほかに理学療法学関係の専門書多数。テレビ出演や雑誌掲載も多数。

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