緑茶の6つの健康効果-茶葉から淹れたお茶の方が栄養分は豊富

「ホッ」とするだけではない、緑茶の健康パワーに注目!

おいしく飲んで健康にもいい緑茶。最近わかってきた有効成分と健康効果について紹介します。

3つの味をつくる成分=健康成分!

 古くは中国から伝わったものですが、食後の一服や「ホッ」と一息というとき、また気分をしゃんとさせたいときにも、緑茶は私たち日本人にとって欠かせない飲みものとなっています。
 緑茶は、かつては薬として貴族たちの間で珍重されていました。ビタミンCが豊富で健康によいことは前から言われていましたが、実際に最近の研究で、お茶には体によい物質がたくさん含まれていることがわかってきました。カテキンやテアニンなど、緑茶の健康成分をみなさんも耳にしたことがあるのでは。

カテキン:緑茶の渋み成分。強力な抗酸化力をもつポリフェノールの一種で、動脈硬化やがんなどの予防・改善に効果がある。殺菌・抗ウイルス作用をもち、血糖値の急上昇を防いで糖尿病を予防。余分な脂肪や糖分の吸収を防ぎダイエット効果も。

テアニン:緑茶の旨み成分。アミノ酸の一種で、特に玉露や抹茶に豊富。リラックス効果や、集中力を高める効果がある。

カフェイン:緑茶の苦味成分。中性脂肪の分解を促すため、ダイエット効果がある。覚醒作用や利尿効果、疲労回復効果も。

ビタミンC:免疫力アップ、美肌効果。

香り成分:森林や草の香りと同じ系統でリラックス効果がある。

 ほかにも、緑茶には各種ビタミン、ミネラル、水溶性の植物繊維などが含まれますが、なかでも緑茶の味のもととなる3つの成分、カテキン、テアニン、カフェインが、効能の鍵を握っています。だから健康効果を引き出すには、お茶をおいしく淹(い)れること。旨み成分がたっぷり抽出されたお茶には、健康成分も十分引き出されているからです。

緑茶にはこんなに多彩な健康効果が

 これらのことから緑茶の主な健康効果をまとめると、下記のようになります。

(1)がんや生活習慣病(動脈硬化、高血圧、糖尿病など)を予防する
(2)老化を防止する
(3)リラックス効果がある
(4)疲労回復効果がある
(5)かぜや食中毒を予防する
(6)美容効果がある

 このほか、むし歯や口臭予防、二日酔いに、便秘対策、胃腸の調子を整える、脳のリフレッシュ効果、精神安定効果などなど、驚くほど多彩な健康効果があります。

 これらは、動物実験や疫学調査によっても裏づけられています。たとえば、同じ条件のもとで毎日緑茶を与えられたネズミは、水だけを与えられたネズミに比べ、中性脂肪やコレステロール値が低く、高齢になっても記憶力が衰えず長生きだったという結果が出ています。
  高齢者を対象にした調査でも、認知障害を起こす人が少ないこと、脳卒中の発生率・死亡率ともに低いことなどが確認されています。

自分で淹れればもっとおいしい

 以前は、緑茶は急須で淹れて飲むものでしたが、最近はペットボトルの緑茶がぐんぐん売り上げをのばし、これまで飲まなかった人も緑茶を飲むようになってきました。
  逆に、ペットボトルの緑茶の売り上げばかり伸びて、茶葉の売り上げは伸び悩んでいるとか。しかし、茶葉から淹れたお茶はペットボトルのお茶よりも有効成分が多く、味もおいしいのです。

 ペットボトルで緑茶のおいしさに目覚めた人は、今度は急須でお茶を淹れてみませんか? 急須に茶葉を入れてお湯をそそぎ、少しおいてからお茶碗にそそぎ入れる……、確かに一手間かかりますが、ゆっくりとお茶を淹れることで、気持ちのゆとりを持つこともできるでしょう。お休みの日などにぜひ試してみてください。

  たしかにペットボトルのお茶は持ち運びに便利で、デスクにおいてパソコンを使っても安心。でもそればかり飲んでいると、空きペットボトルがいっぱいになってしまいますね。そこで飲み終わったペットボトルをきれいに洗い、急須で淹れたお茶を詰めて持ち歩く“マイペットボトル”はいかがでしょうか?おいしいだけでなく経済的、さらに雑菌の増え方も市販のお茶にくらべて断然少ないそうですから、安全面からもおすすめです。もちろん、水筒にお茶を詰めるのもいいですね。

 おいしく飲んで健康にいいこといっぱいの緑茶を、自分で淹れて味わってみてはいかがでしょうか?

(「すこやかファミリー」法研より)

【監修】
大森正司先生


大妻女子大学家政学部教授
1942年東京生まれ。東京農業大学大学院博士課程修了。農学博士。専門は食品化学、食品微生物学。世界緑茶協会理事、日本緑茶インストラクター協会副会長などを務める。著書に『日本茶インストラクターに学ぶお茶の本』(BABジャパン)、『日本茶・紅茶・中国茶・健康茶―これ一冊でお茶のすべてがわかる!』(実用BEST BOOKS)など多数。

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