夏こそ湯船に浸かったほうが良い理由-美肌をつくるおすすめ入浴法

お肌はやさしく洗って保湿を十分に

暑いからとシャワーですませず、半身浴で夏のだるさと冷えを解消、乾燥からお肌を守りましょう

ゴシゴシ洗いは肌のバリアを壊す

 蒸し暑い夏は、肌がベタベタして、家に帰ったら一刻も早く汗を流したいですね。ところであなたは、「夏はシャワーですませる」派? それとも、「夏でもしっかり湯船に入る」派ですか? 夏はシャワー派が多いと思われるかもしれませんが、意外に湯船に入る人が多いとか。
 入浴には、汗や汚れを洗い流すことと、1日の疲れをいやすという二つの効果があります。前者だけならシャワーでも十分ですが、疲れをとるには、やはり湯船につかりたいですね。

 皮膚には、気がつかないうちにさまざまな汚れや刺激物質、アレルギーの原因物質などが付着しています。夏は、これらに大量の汗も加わってベタベタに。皮膚を健やかに保つために、汚れはしっかり落とす必要がありますが、ゴシゴシ洗うのは実は逆効果。お肌にとって大切な保湿機能とバリア機能を壊してしまいます。
 皮膚の一番外側には皮脂膜と角質層があって、この二つが皮膚のバリア層を作り、水分の蒸発を防ぐとともに、細菌やウイルス、アレルゲンなど外部からの異物の侵入を防いでいます。このバリア層は非常に薄く、ゴシゴシ洗いや紫外線、乾燥などで傷つくと、水分が失われて皮膚がかさかさになり、有害物質の侵入から皮膚を守れなくなってしまうのです。

 お肌についた汚れは、石けんを手のひらで泡立て、軽く洗いましょう。これだけで汚れを十分落すことができます。タオルを使うなら綿や絹のもので、やさしくさするように洗います。
 湯船にゆっくりつかるだけでも汚れの大半は落ちてしまうと言われます。汗などで不潔になりやすい顔や頭、わきの下、陰部、手のひら、足の裏などは石けんを使って洗い、そのほかの部分は、とくに石けんを使わなくてもよいくらいです。

夏だからこそゆっくり湯船で半身浴を

 夏は冷房で体が冷えている人も多いはず。おまけに冷房はお肌を乾燥させています。そんな人はゆっくり湯船につかって冷えや疲れを解消し、お肌をしっかり保湿しましょう。

 体が冷えてだるいというようなときは、血管が収縮して血のめぐりが悪くなっています。ゆったりと湯船につかって体を温め、血行をよくして、冷えを和らげましょう。ぬるま湯にみぞおちまでつかる半身浴が、リラックス効果もあって断然おすすめです。

 半身浴は、38~40度のぬるま湯で、おへそからこぶし1つ分上の、みぞおちのあたりまで湯につかります。腕は外に出して、少し汗ばむまで20~30分くらいゆっくりつかりましょう。全身の血行がよくなって、体が芯(しん)から温まり、疲労物質も排出され、冷えや疲れを取り除くことができます。新陳代謝がよくなるので、お肌の調子も整えられます。

伝統の植物や入浴剤で清涼感+保湿を

 半身浴がいいのはわかっているけど、お風呂から出た後、体がほてって汗がひかないという人は、いつもよりお湯をぬるめにするとよいでしょう。

 清涼感のある植物をお風呂に入れるのもおすすめです。日本には古くから、季節に合わせて植物をお風呂に入れ、薬効を利用する習慣があります。夏なら7月の桃の葉、8月の薄荷(はっか:ミントの仲間)といった具合です。

 桃の葉はあせもや虫刺され、日焼けなどに効果があり、お肌をしっとりさせると言われています。また、清涼感ある香りの薄荷は、血行促進や保温効果にすぐれ、スーッとする感じが入浴後も爽快にしてくれるすぐれもの。それぞれ布袋に入れて煮出したり、熱湯をかけてから使います。

 市販の入浴剤も、各メーカーが夏向きの商品開発に力を入れているそうです。いろいろ試して、自分のお気に入りを見つけるのもいいですね。

 乾燥が気になる人は、保湿成分入りの入浴剤を試してみてください。湯上りには、保湿液や保湿クリームでうるおいを補うことを忘れずに。

(「健康のひろば」法研より)

【監修】
漆畑 修先生


東邦大学医学部客員教授、宇野皮膚科医院院長
1973年東邦大学医学部卒業後、東邦大学医学部皮膚科教室入局。1978年東邦大学医学部大橋病院皮膚科、2005年東邦大学医学部大橋病院皮膚科部長を経て、2007年より現職。医学博士、皮膚科専門医。

その他のフィットネス&リラックスコラム

この記事を見ているひとはこんな記事も見ています

筋肉痛・風邪予防・頭痛に効く-ミントのアロマオイルの上手な使い方

ラベンターとともに、北海道で精油生産の歴史をもつハーブのひとつが薄荷(ハッカ)です。開拓時代、入植した屯田兵がハッカを育てたのが北海道におけるハッカの歴史の始まりといわれています。
そのハッカの仲間がペパーミント。シソ科ハッカ属の多年... 続きを読む

湯船バンデージのやり方

どうすれば!?湯船バンデージでカモシカ脚になれるの? バンデージの伸縮性を生かして、足首から股下部分までギュッと巻きつけて、40度ぐらいのお湯をはったバスタブに入るだけで湯船バンデージは完了です。湯船に入るとバ... 続きを読む

夏こそ湯船につかるべき!意外と知らないその理由とは

夏こそ湯船にしっかり浸かるようにするとよいでしょう。でもそれは暑苦しい・・・と思う人も多いのですが、湯船に浸かる理由というものがしっかりあるのです。なぜ夏に湯船に浸かるのが良いとされているのでしょうか?夏こそ湯船につかるべき!意外と知ら... 続きを読む

半身浴ペットボトルエクササイズで引き締め

どうして!? 半身浴ペットボトルエクササイズで 引き締まるの? 半身浴でのエクササイズは体があたたまった状態でできるので、ちょっとの運動でも汗が出やすく、体のコリもほぐれます。筋肉がやわらかくなっ... 続きを読む

からだはゴシゴシ洗わなくていい? 垢は湯船で落とす洗わない美肌法

最近、毎日お風呂には入るけれど、体は洗わないという楽ちん入浴法がジワジワと広がっているのだとか。タレントのタモリさんが長年実践していることから知られるようになったこの入浴法、歌手の福山雅治さんや俳優の妻夫木聡さん、最近では人気モデルまで... 続きを読む

冬のお風呂は危険がいっぱい-注意するべき4つのポイント

日本人はお風呂好きといわれます。半面、入浴中の事故で亡くなる人は年間1万4000人を超えると推定され、とくに11月から3月の寒い季節の事故が多くなっています。年間1万4000人は交通事故による死亡者数を上回っています。このように日本で入浴... 続きを読む

湯船バンデージでカモシカ脚

どうして!? 湯船バンデージで カモシカ脚になれるの? 一日中立ち仕事をしていると、脚全体がむくんでパンパンになりますよね。そんなとき、ふくらはぎをもんだり、足裏マッサージもいいですが、脚全体をシ... 続きを読む

「しみ汚れ」は応急処置が肝心!汚れに合った落とし方

春になり、会食の機会も多いことでしょう。大いに盛り上がりたいところですが、盛り上がり過ぎて、洋服に食べ物を落としてしまったり、ワインをこぼしてしまったり。放っておくとしみになって落ちなくなりますよ!
そうならないための応急処置と、できて... 続きを読む

職場で急病人が出たときの対処法-確認した4つのこと

「職場」での急病人発生。本人は意識がなかったり、苦しんでいたりして、電話ができませんから、同僚、部下、上司、総務の方など、立場はどうあれ誰かが救急車を呼ぶべく119番に電話をしなければなりません。
はたして、救急車はすぐに職場に来てくれ... 続きを読む

冷たいものの摂りすぎはデブのもと? 夏太りを予防する方法とは

8月ももうすぐ終わりですが、涼しくなるのはまだ大分先になりそうです。厳しい暑さが続いていますが、食欲が落ちて「夏やせ」してしまったという人は、そう多くないのではないでしょうか?
夏というと「夏バテ」から「夏やせ」を連想したり、汗をかく... 続きを読む