あくびが出るのはなぜ? あくびの原因と涙が出る理由

脳に刺激、血液中に酸素が送り込まれ、脳が活性化

口を大きく開いて血液に酸素をたっぷり補給。顔や手脚の筋肉伸縮は脳を刺激、緊張状態の生あくびも活性効果

大口を開けて背伸びをする様を「欠伸」と書く

 「あくび」は、眠くなったときや退屈したときに反射的に起こります。口を目いっぱい大きく開けて息を深く吸い込み、続いて素早く息を吐き出すとともに、腕や脚を大きく伸ばす動きなども加わります。漢字で書くと「欠伸」。語源の一説ですが、「欠」は口を大きく開ける動作を表す象形文字、これに「伸」を付け、あくびの特徴的な動作を表しているとされています。

 とはいえ、あくびについては、その原因や意義などメカニズムがきちんと解明されているわけではないようです。そこで以下は、いくつかの説を参考にまとめてみました。

眠い・退屈なときに出るのは脳を刺激するため

 あくびの働きについて最も一般的な説明は、脳の活性化でしょう。眠気や退屈感があくびを誘うのは、脳の働きが鈍くなってきた証拠。そこで、口を大きく開けて空気を深く吸い込み、新しい酸素をたくさん補給した血液を脳に送り込んで脳の活動を活発にさせるというのです。

 口を大きく開けると顔の筋肉が伸縮して脳を刺激。腕や脚を大きく伸ばす動作にも同じ効果が考えられます。脳の働きを活性化させるには目や耳、皮膚などの感覚的な刺激に加え、筋肉からの刺激も必要とされているのです。

 また、精神的な緊張にさらされたときにも、あくびが出ます。大事な会議でプレゼンテーションする前とか大勝負に臨むときなどには、生あくびが出がちです。これは緊張を緩めて脳の働きを高めようとする自然な現象とされています。

脳内の重大な病気のサインであることも

 あくびには体温調節の働きもある、という説があります。脳は人間の体のなかでもエネルギー消費が多く、それだけ熱をたくさん排出する器官です。その脳の一部が過熱して働きが低下しそうになると、あくびをすることで冷たい血液を脳に送り込んで冷やすのだ、という説です。

 脳内に何らかの病気があるときにも、あくびが出ることがあります。その場合、脳出血、脳腫瘍、脳炎など命にかかわる重大な病気が疑われるので、たかがあくび、とあなどることはできません。

あくびとともに涙も出るのは……

 ところで、あくびをしたら涙が出てきた経験は誰でも持っているでしょう。これは、目がしらにある涙をためる袋があくびによって押されるからです。涙は目尻の近くにある涙腺(るいせん)から常に少しずつ分泌され、目の表面をうるおしています。その涙が一時的にたまっている袋が、大きく口を開けたときに顔の筋肉の伸縮で押され、涙があふれ出てくるのです。

 あくびをするのは人間だけではありません。犬や猫などほ乳類以外にも、はちゅう類や鳥類でもあくびをすることがわかっています。そもそもあくびをつかさどっている中枢は、脳の中でも原始的な部分であるとされており、あくびの発生起源は進化の過程でみると、かなり古いところにさかのぼるのではないかといわれています。

 意識せずに自然に出てしまうあくびですが、人前ですると行儀が悪いとか失礼だとかいわれます。退屈な会議や講演などではつい出がちですが、本来は脳の活性化のために反射的に起こる行動であるなら、退屈な話でも懸命に聴こうとする前向きな態度の現れなのだと評価されてもよさそうな気もしませんか?

(編集・制作 (株)法研)

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