ほとんどの人が摂りすぎている油-脂肪をためない5つのポイント

肉、揚げ物、お菓子…。おいしいものの食べすぎはこわい

女性は5割、男性は4割があぶらのとりすぎ! 体にあぶらをためない方法を紹介します。

余ったエネルギーが中性脂肪となって体に蓄積、メタボの原因に

 高校時代には部活帰りにハンバーガーを食べても、夕食前にケーキを食べても太らなかったのに、20代になってからは少し油断するとすぐに太り、体を動かしてダイエットしようとしてもあまり効果がでない…。

 これは、よくいわれるように「基礎代謝の低下」が原因です。基礎代謝とは、呼吸や体温の維持など、生命を保つために消費されるエネルギーで、エネルギー消費量の60~75%を占めています。この基礎代謝の消費エネルギー量は10代がピークで、年齢とともに減っていきます。一方、運動や仕事でエネルギーを消費する「身体活動による代謝」は10~30%。体を動かすだけでは、ダイエットの効果は出にくいのです。

 消費できずに余ったエネルギーは、中性脂肪となって皮下や内臓周囲の脂肪細胞にたくわえられます。これらがたまりすぎた状態が肥満ですが、とくに内臓脂肪型の肥満はメタボリックシンドロームのリスクを高めます。メタボリックシンドロームは高脂血症、高血圧、糖尿病などの生活習慣病の引き金となり、脳卒中や心筋梗塞など死にいたる病気にもつながるため、中性脂肪をためこまないように注意しましょう。

「見えないあぶら」のとりすぎに注意

  私たちが活動するためのエネルギー源は、主に糖質(ご飯、めん、お菓子など)と脂質(肉の脂、調理油など)で、これらは大切な栄養素ですが、とりすぎはいけません。
 厚生労働省では、1日にとる脂質の上限を「1日に必要なエネルギー量の25%以内」に抑えるのが望ましいとしています。「日本人の食事摂取基準2005年版」によると、普通の活動レベル(デスクワーク+立位での作業等)の女性が1日に必要とするエネルギー量は、18~29歳で2,050kcal、30~49歳で2,000kcalですから、1日にとってよい脂質の上限は、順に約57g(512kcal)、約56g(500kcal)となります(脂質は1g=9kcalで換算)。

 しかし現状では、男性の4割、女性の5割が25%以上を脂質でとっているという調査結果(「平成17年国民健康・栄養調査」)が出ています。あぶらを控えるのはなかなか難しいことのようです。
 あぶらには調理に使う「見えるあぶら」のほか、食品に含まれている「見えないあぶら」があります。サラダ油やバターのように調理に使う油は、量を測って確認でき、使用量をセーブすることができます。一方、肉や魚、菓子やパンなどの食品に含まれているあぶらの量は、見ただけではわかりませんから、つい食べすぎてしまうことにも。脂肪摂取の約80%はこの見えないあぶらです。
 あぶらのとりすぎを防ぐために、次のような食品に含まれる「見えないあぶら」に気をつけましょう。

●肉と魚
 霜降り肉やバラ肉には多くの脂が含まれている。逆に脂質が少ないのは鶏のささみ、牛肉や豚肉の赤身など。魚の脂は体によいとされているが、とりすぎは禁物。

●揚げ物
 揚げ物の衣は大量の油を吸い込む。ひと口カツよりは、1枚の肉に衣をつけるほうが衣の面積が小さくなってヘルシー。

●調味料・加工品
 マヨネーズには大さじ1で脂質が10.5g、カレーやシチューのルーには1皿分に7g程度、こってり系のカップめんなどにはかなりの量の脂質が。いずれも食べすぎに注意。

●菓子類
 脂肪と砂糖が両方含まれている洋菓子はとくに太りやすいので注意が必要。軽い食感のシュークリームでも100gあたりの脂質は14~20gもある。スナック類はノンフライのものでも油が吹きかけられているため脂質は少なくない。

体にあぶらをためない5つのポイント

1.揚げ物は最低でも2日はあけよう
 外食やお弁当のおかずに多い揚げ物だが、1回揚げ物を食べたら最低2日は間を空けるようにしたい。油を使ったおかずは、1食1品程度に控えると理想的。

2.肉類は1日100gまで
 肉類とそれ以外のあぶら(魚や調理油)の比率は1:1.5~が目安。肉類は1日100g以下、魚であれば1食80g程度を1日1回メーン料理で。

3.あぶらの代謝に不可欠なビタミンB群をとろう
 野菜や海藻類は食物繊維が豊富でコレステロールの排泄をうながすため、たっぷり食べたい。とくにビタミンB群は脂質や糖質、炭水化物の代謝にかかわる大切な栄養素。ビタミンB群が豊富な野菜には、ほうれんそう、小松菜、ブロッコリー、グリーンピース、枝豆などがある。押し麦やアワ、キビなどの雑穀にも豊富。

4.食事の前にお茶を飲んで食べすぎを予防
 空腹のまま勢い込んで食べるとつい食べすぎに。お茶でおなかを落ち着かせてから、ゆっくりしたペースで食事をして「腹八分目」に抑えよう。

5.よいあぶらもとりすぎては逆効果
 オリーブオイルやキャノーラ油、青背の魚やゴマなどに含まれる脂質「不飽和脂肪酸」は、コレステロールを減らし、血栓を防ぐが、とりすぎれば肥満のもと。「ゆでる」「蒸す」「網焼き」などの調理法で油の使用量を減らすとよい。炒め物ならフッ素樹脂のフライパンを使ったり、途中で蓋をして蒸し煮をすると少ない油で調理できる。

【監修】
佐野喜子先生


(株)ニュートリート代表・管理栄養士
女子栄養大学卒業後、都内保健所、教育委員会などを経て、2002年ニュートリート クリエィティブ設立。二葉栄養専門学校管理栄養士科教授。国立病院機構京都医療センター臨床研究センター研究員、日本未病システム学会学術評議員などを務める。相談者のその人らしさを大切にし、生活に密着した食生活アドバイスを得意とする。各地のヘルスアップ事業や特定健診・保健指導において“楽しくてわかりやすい食事の話”が好評。医師・運動トレーナーと組んでの効果の出る各種教室でも活躍中。モットーは『身近な気づきを大切に!』。

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