これは覚えておきたい-暑い季節の食中毒を予防するための8カ条

細菌をつけない、増やさない、殺すの3原則で食中毒予防

どこにでも存在する食中毒菌の繁殖にはなかなか気づかない。細菌が好む条件を知り、予防を心がけよう。

梅雨期から9月にかけては食中毒が増える時期

 雨がしとしと降り続き気温も上昇、うっとうしい日本の梅雨。この時期から活発な活動を開始するのが食中毒菌です。

 ちなみに食中毒とは、食中毒菌や食中毒菌の出す毒素に汚染された食品を食べることなどによって起こる中毒症状で、日本での発生が多いのは微生物による「細菌性食中毒」です。細菌は高温多湿を好むため、梅雨期から9月にかけてはもっとも食中毒の発生が増える時期です。

 かつて、細菌性食中毒のなかでは魚介類を感染源とする腸炎ビブリオ食中毒が圧倒的に多かったものの、最近はサルモネラやカンピロバクターによるものが目立っています。これらの菌は家畜の腸の中などに存在する菌で、制御することが困難です。また、O157による食中毒も依然として多くなっています。

衛生環境は向上していても、患者数は横ばい

 全国の保健所に届けられる食中毒は年間約2000件、患者数は約2万~3万人で、毎年、数字はほぼ横ばいの状況が続いています。衛生環境は年々向上しているはずなのに、食中毒が減らないのは、食品の大量生産と流通規模の拡大と深い関わりがあります。ごく一部の家畜が病原菌を保有していたとしても、あっという間に世界中に拡散してしまうからです。食糧の多くを海外からの輸入に頼っている日本では、食品といっしょに、海外の食中毒菌が輸入されるケースもめずらしくありません。

 また、食品冷蔵、貯蔵技術が進歩する一方、技術への過信から生じる、冷凍保存の温度管理などのミスが落とし穴になることも。さらに、調理済み食品の普及により、いつでもどこでも食事ができるため、手洗いの習慣に対する意識が薄れてきたことも原因のひとつとされています。

細菌を「つけない」「増やさない」「殺す」

 食中毒菌は、水や土、動物など私たちの身の周りのそこかしこに存在しています。しかも、繁殖しても臭いや味には影響しないため、その食品が安全かどうかを判断するのはなかなか困難です。ただし、食中毒菌の多くは、病原性が弱いため、食べてしまっても少量ならば胃液などの体の抵抗力が菌を殺してくれます。

 食中毒を予防するためには、細菌を「つけない」「増やさない」「殺す」の3原則を守ることが大切で、そのポイントは以下のとおりです。今日から実行してみませんか。

[食中毒を予防するための8カ条]

(1) 手洗いの徹底を
 衛生習慣の基本となる手洗いはしっかりと。とくに帰宅後は石鹸をよく泡立てて、両手の指の間までしっかり洗いましょう。
(2) 正しい保存で菌を増やさない
 食品は表示どおりに冷蔵庫で保存を。ただし冷蔵庫の詰め込みすぎは禁物。容量の70%以内に抑えるのがポイント。
(3) 買い物は信頼できる店で
 品質表示ラベルだけでなく、冷凍食品に霜がついていないか、要冷蔵と表記された商品が常温の棚に置かれていないかなど、食品がきちんと管理されているかをチェック。
(4) しっかりした下準備
 調理時は、汚染された食品に触れた手で他の食品に触るだけで二次感染につながることも。布巾やタオルは清潔に保ち、まな板や包丁は食材ごとに使い分けたり、その都度洗うことも大切。
(5) これだけは守りたい加熱調理の基本
 加熱の目安は、食品の中央部の温度が75℃の状態で1分以上加熱を。また、卵は調理の直前に割り、揚げ物は中まで火が通るように低めの温度からじっくり揚げる。
(6) 残り物の正しい保存法
 料理の残り物は小分けして冷蔵庫で保存。容器に入れ直すときは、新しい箸やスプーンを使い、容器に入れた後、しっかり空気を抜く。再加熱は75℃以上が目安。
(7) 料理は長時間室温に放置しない
 食卓に出したものは長くても2時間以上室温に放置せず、冷めたらすぐに冷蔵庫へ。
(8) 食器は下洗いを
 汚れた食器類を洗い桶に浸したままにすると細菌が繁殖することも。まず、予備洗いで表面の汚れを落としてから、洗剤液につけるときれいに落ちる!

(「へるすあっぷ21」、法研より)

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