脳を元気にする食事-1日30品目とま・ご・わ・や・さ・し・い

食材選びは「ま・ご・わ・や・さ・し・い」をポイントに

食事の内容によって、脳が元気になることをご存知ですか? 脳に“効く”食材を覚えておきましょう。

脳を元気に育てるには?

 暑さのために、頭の働きもダウンぎみ。そんなあなたにとっておきの脳力アップ・テクニックをお教えしましょう。
 脳の働きは、ドーパミン、セロトニンなどの脳内物質、脳の神経細胞、神経細胞を支えるグリア細胞によって支えられています。これらはすべて、口から入った食物を材料に作られています。ですから、食事の内容によって、脳の機能をアップさせることができるのです。

 では、どのような食事をとればよいのか。そのポイントは「ま・ご・わ・や・さ・し・い」。おまじないのようなこのコトバは、脳を元気にするために役立つ食材の頭文字を並べたものです。“健脳食”に欠かせない食材、「ま・ご・わ・や・さ・し・い」を一つずつご紹介しましょう。

「ま・ご・わ・や・さ・し・い」を活用しよう事

「ま」
 豆類。大豆、黒豆、いんげん豆など。あるいは、みそ、なっとう、豆腐などの大豆製品。良質なたんぱく質が豊富。また、大豆と黒豆には、血管の老化を防ぐリノール酸や脳内物質の原料となるレシチンを多く含みます。

「ご」
 ごま。黒ごま、白ごま、ごま和えなど。抗酸化作用のあるゴマリグナンやビタミンEが老化を予防。カルシウムや鉄も多く含まれます。

「わ」
 わかめ、こんぶ、ひじきなどの海藻類。ヨードが新陳代謝を活発にして、血行をよくします。

「や」
 野菜類。とくにトマト、キャベツ、レタス、きゅうり、ほうれんそう、ブロッコリーなどの緑黄色野菜がおすすめ。これらに含まれるビタミンA、C、E、ベータカロチンは、脳の元気を損なう原因のひとつ「過酸脂質」が作られるのを防ぎます。

「さ」
 魚類。とくにさんま、いわし、あじなどの青背の魚には、血管系の病気を予防するEPA(エイコサペンタエン酸)と、脳を活性化するDHA(ドコサヘキサエン酸)と呼ばれる不飽和脂肪酸が大量に含まれています。

「し」
 しいたけなどのきのこ類。豊富な食物繊維が血液をサラサラに。またしいたけのうま味成分・グルタミン酸は脳の健全なはたらきを保つことで役立ちます。

「い」
 いも。じゃがいも、さつまいも、里芋、山芋など。じゃがいもはビタミンCが豊富で、カリウム、カルシウムなども含んでいます。

1日30品目をめざそう!

 「ま・ご・わ・や・さ・し・い」以外に忘れてはいけないのが肉。肉も豆類と同様に良質なたんぱく質が豊富。また、充足感、幸福感、癒しに関係する脳内物質セロトニンの原料でもあります。バーベキューで、仲間とワイワイ楽しみながら焼肉を食べると、セロトニンが分泌されます。アウトドアでのチャンスも大事にしたいですね。

 ただし、肉類一辺倒はNG。「ま・ご・わ・や・さ・し・い」も積極的にとって栄養のバランスがとれた食生活を送ることが大切です。要するに、できるだけ多品目の食材を適量使って調理した食事をいただきましょうということです。
 たとえば、わかめと豆腐のみそ汁を、いろんな野菜を煮込んだ具だくさんのみそ汁に。あるいは、いつものハンバーグの具に大豆を加えたり。そんなちょっとした工夫で複数の品目が摂取できます。
 目標は1日30品目。それが無理なら、せめて週に30品目をめざしましょう。  栄養バランスを気にしながら、多品目を食べる生活は、頭の働きだけでなく、全身の健康状態や、美容面にもバッチリ効果的です。「ま・ご・わ・や・さ・し・い」のキーワードを、毎日の食卓に役立ててみてください。

 それでも栄養のバランスが気になる方は、サプリメントを使って調整してみては? 
 参考までに、頭の働きを支えるサプリメントをいくつか紹介しておきましょう。

ベータカロチン
 抗酸化作用があり、頭の働きを支える効果があります。

ビタミンB1
 日本人に最も不足しやすいビタミン。糖質を代謝し、疲労を回復します。

ビタミンE
 若返りのビタミンと呼ばれ、血液の循環をよくします。 亜鉛……新しい細胞の生成や組織の代謝に役立ちます。

イチョウ葉エキス
 ヨーロッパでは、医薬品として用いられ、脳の血流改善効果があるとされています。

食の力を利用して脳力全開、充実した日々をお過ごしください。

(「ぐんぐんよくなる頭の使い方」篠原菊紀著、法研より)

【取材協力】
篠原菊紀 氏


諏訪東京理科大学教授
1960年長野県生まれ。東京大学大学院博士課程(健康教育学)等を経て、現在、諏訪東京理科大学教授。学生相談室長。専門は脳システム論。多チャンネル近赤外線分光法で日常的な脳活動を調べている

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