背中の開いた服が着られない…。背中ニキビの原因と治し方

皮脂腺が多い背中はニキビができやすく、悪化しやすい

まずは生活の見直しと正しいスキンケア。セルフケアで改善しないときは皮膚科に相談を

背中はニキビができやすく悪化しやすい

 背中の大きく開いたドレスを着て、いざ出かけようと振り返って鏡を見たら、赤く腫れたニキビがブツブツ! そんな経験はありませんか?
 思春期のホルモンの影響でできる10代の顔のニキビに対し、背中のニキビは20代以降に増えてきます。

 顔のニキビも体のニキビも、原因は毛穴に皮脂や角質などが詰ること。毛穴にたまった皮脂をえさにニキビ菌などが増殖して炎症や化膿を起こします。背中は体のなかでも皮脂腺が多く、皮脂の分泌が盛んで汗もかきやすいため、特にニキビができやすい場所です。

 さらに、背中は衣服でこすれて刺激を受けやすい、自分では見えないので気づきにくいなど、ニキビが悪化しやすい条件がそろっています。
 夏は皮脂が増えるうえ、汗で蒸れて細菌も繁殖しやすいので要注意です。

顔のニキビの場合と同様、生活習慣の見直しを

 女性の場合、大人になってからできるニキビの主な原因はホルモンバランスの乱れ。不規則な生活や睡眠不足、偏った食事、ストレスなどがホルモンバランスを崩し、皮膚の抵抗力を低下させて、ニキビの発生・悪化につながります。
 そこで、背中のニキビの場合も顔のニキビ同様に生活習慣の見直しが大切です。

●規則正しい生活で睡眠時間を十分とる
 早寝早起きして睡眠時間を十分とること。皮膚の新陳代謝は眠っている間、特に午後10時から午前2時頃活発になるといわれるため、遅くとも12時には眠るようにしたい。
 週末は趣味やスポーツでストレスを解消できると理想的だが、どんなに忙しくても1日5分はゆったりする時間をもち、緊張をほぐすことが大事。

●油っこいものは少なめに、緑黄色野菜をしっかり
 食事は栄養バランスよく、3食きちんと食べる。油っこいものや甘いものは皮脂分泌を増やす原因になるのでなるべく控え、激辛香辛料など刺激物のとりすぎは避ける。
 皮膚の健康に役立つビタミンAやビタミンB群、抗酸化作用のあるビタミンCなどの豊富な野菜や果物をしっかりとるとよい。

●衣類・寝具の工夫
 肌への刺激もニキビの原因になる。チクチクする化繊や、レースなどが直接肌に触れないように。下着は肌触りがよく吸湿性に優れた綿素材のものを。
 就寝時も背中が蒸れたり不潔にならないよう、パジャマやシーツはこまめに洗って日に干したい。

体を洗うのはボディソープより固形石けんがよい

 ニキビの予防・改善には、皮膚を清潔に保ち適度に保湿することが大切です。背中ならではのスキンケアのポイントを挙げます。

●きちんと洗い、すすぎ残しがないように
 体を洗う際はボディソープよりも、添加物が少なく成分が肌に残りにくい固形石けんがおすすめ。化繊のボディタオルでゴシゴシこすったりせず、木綿のタオルや手でやさしく。

 背中は手が届きにくく、洗ったつもりでもきちんと洗えていないこともあるので、ていねいに洗う。また、体や髪を洗ったとき洗い流しが不十分だと石けんやシャンプー、リンスの成分が残って刺激になるので、十分に洗い流して。

●お風呂上りは背中も適度の保湿を
 お風呂から上がったら、油分を含まない保湿ローションや殺菌作用のあるニキビ化粧水などで適度に保湿を。脂性肌の人にはイオウ成分配合のものが効果的。

●はおりもので紫外線を防ぐ
 ニキビができているところに紫外線が当たると、治ったあと色素沈着を起こしやすい。日焼け止めはニキビの原因になるので、ストールやはおりもので紫外線を浴びないように。

慢性化したものには漢方薬、シミになった場合はピーリングが有効

 セルフケアでは改善しない場合や、炎症を起こして腫れている場合などは、皮膚科を受診するほうがよいでしょう。

 皮膚科では塗り薬による治療が中心になりますが、慢性化したニキビには漢方薬も有効です。ニキビの状態やその人の体質などによって使う薬が違ってきますが、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)や柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)などが有効なこともあります。

 ニキビ跡が色素沈着してシミができてしまった場合は、ピーリングといって、フルーツ酸などを使って古い角質を取り去る処置をすると、シミが目立たなくなります。
 色々なピーリング剤が市販されていますが、背中の場合ある程度強めでないと効果がないため、セルフケアは難しいでしょう。保険適用外になりますが、美容皮膚科などに相談してみてはいかがでしょうか。

(編集・制作 (株)法研)

【監修】
吉木 伸子先生


よしき皮膚科クリニック銀座 院長
横浜市立大学医学部卒業、慶応義塾大学病院皮膚科学教室に入局。漢方診療所での研修等を経て、現在は、よしき皮膚科クリニック銀座院長。近著に「美容皮膚科医が教えるあこがれ美人のつくりかた」(日本文芸社)がある。

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