水虫の正しい知識 Part4-意外と知らない4つのタイプの水虫

水虫の素人判断は悪化、再発のもと

水虫だと思い込んで専門医を受診した人のうち、3人に1人はまったく別な病気だったというデータがあります。治療法も含め素人判断は禁物です。

「ボツボツ(水疱)」、「皮むけ」イコール水虫と思うのは間違い

 足や手にはいろいろな皮膚病ができます。たとえば、年をとるとだれでも足の皮がしだいに硬く厚くなり、ひび割れたり、白くむけたりしがちです。このような変化が生まれつき出やすい人もいますし、糖尿病や乾燥肌の人には強く出がちなものです。症状としては角化(かくか)型の足白癬に似ているので注意は必要ですが、これはあくまで生理的変化であり水虫ではありません。このようなケースは意外に多く、水虫だと自分で思い込んで医師の診察を受けた人の3人に1人はまったく別の病気だった、というデータがあります。

 足や手に「ボツボツ」や「皮むけ」ができたからといってすぐに水虫と自己判断するのではなく、専門医を受診し、正しい治療を受けることが根治への近道です。

ひとくちに水虫といっても4つのタイプがあります

 水虫には次のようなタイプがあります。

 ひとつは、足の指の間が白くただれたり皮がむけて、むずがゆくなる「趾間(しかん)型」。足の水虫としてはこのタイプがもっとも多く、4番目と5番目の指の間が白くふやけて皮がむけてきます。

 2番目のタイプは、土踏まずや足の側縁など毛の生えていない皮膚の厚いところにできる水虫で、「小水疱(しょうすいほう)型)」と呼ばれるもの。その名の通り赤みを帯びた小さな水ぶくれ(水疱)が集まってできるもので、かゆみを伴います。水疱は1週間たつと乾燥してぼろぼろ皮がむけてきますが、水疱は他の部位にも発生し、少しずつ広がっていきます。

 3つ目のタイプは「角化型」で乾燥による肌荒れに似ているため水虫とわかりにくいやっかいなタイプです。かゆみなどの自覚症状はなく、特にかかとの部分の角質が厚くなり、表面がざらざらして白い粉がふいたようになります。

 4つ目は、もっともやっかいな「爪水虫」。爪の先のほうが黄白色に変色し、爪の厚みが増します。かゆみはありませんが、繰り返す水虫の最大の原因がこの爪水虫です。

間違いだらけの素人民間療法でさらに悪化することも

 水虫がなかなか治らないので、わらにもすがる思いで民間療法をためしてみたところ、かえって悪くなってしまった、という話をよく聞きます。

 たとえば、アロエを塗ると水虫が治るといわれますが、アロエの汁は顕微鏡で見ると針状の結晶になっています。そのために、皮膚を傷つけたり、かぶれが生じたりすることがあるのでやめたほうがよいでしょう。また、食酢を塗るというようなことも試みられているようですが、酢には白癬菌を殺すほどの強さはありません。

 いろいろな民間療法のうち科学的にその効果が証明されているものは皆無です。水虫を治す王道は皮膚科で処方された薬を用いる以外ありません。

 また、民間療法を試みていて、一見よくなったように見えることがあります。しかし、これは完治したわけではありません。その後再発を繰り返し、そのたびに違う民間療法をためし、ますます悪化するということがよくあります。



(資料提供)ヤンセンファーマ株式会社

監修 楠俊雄


医療法人社団 清仁会 哲学堂くすのき皮膚科

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