増加傾向の大腸がん-16の危険度セルフチェック 食事のコツ

初期には症状が乏しいことも。気になる大腸がんの情報です。

大腸がんで亡くなる人の数は、この50年で10倍に増加しています。食生活に気をつけて予防しましょう。

女性のがんでは死因第1位!

 かつて、欧米人に比べると、日本人には大腸がんにかかる人が少ないといわれていました。ところが近年、日本人にも大腸がんにかかる人が増えてきました。

 また、患者数の増加に伴い、大腸がんで亡くなる人の数も増えてきています。厚生労働省の人口動態調査によると、昭和30年に大腸がんで亡くなった人の数はおよそ4200人でしたが、平成17年には約4万800人になっています。
 人口10万人あたりの部位別死亡率の推移を見ると、男性では昭和30年に4.7だったのが、平成16年には35.4に。女性の場合は昭和30年に4.8だったのが、平成16年には28.2になっています。しかも、女性ではがんによる死因の第1位が大腸がんなのです。

 大腸がんが増え続ける背景のひとつに、食生活の欧米化があげられます。世界の統計で見ても、欧米の食事のように、脂肪摂取量の多い国ほど、大腸がんの発生率が高くなっています。

それでは、どうしたら大腸がんを防ぐことができるのでしょうか。専門家は、定期検診の重要性を指摘しています。

早期発見が大切!

 大腸がんはがんの中では、比較的治しやすい病気です。早期に発見すれば、手術によってほぼ完治します。しかし、初期には症状が乏しいため、発見が遅れて肝臓や肺に転移して治療が困難になることもあります。
 そこで大腸がんの予防のためには、地域や職場で行われる定期検診を受けることが重要なのです。ただし、便潜血検査を行うだけでは、出血をともなわない大腸がんの場合、発見できないこともあります。内視鏡検査もできれば受診するようにしましょう。

 また参考までに、大腸がんの危険度セルフチェックの項目をあげておきます。沢山あてはまる人は、一度、医師の診察を受けましょう。

大腸がんの危険度セルフチェック
(1)がん家系である。
(2)肛門の病気がある。
(3)肉食が多い。
(4)喫煙している。
(5)糖尿病を患っている。
(6)便秘がちでおなかが張りやすい。
(7)便に血や粘液が混じる、便が細い、下痢しやすい。
(8)運動不足である。
(9)40歳以上である。
(10)貧血がある。
(11)大腸ポリープを持っている、切除したことがある。
(12)倦怠感がある。
(13)食欲がない。
(14)がんの治療をしたことがある。
(15)ストレスが多い。
(16)たくさん酒を飲む。

食生活で予防するコツ

 大腸がんは、食生活と係わりの深い病気です。食事に気をつけて、予防したいものです。
 大腸がんの増加の一因といわれている欧米化した食生活の特徴は、肉類を中心とした高たんぱく、高脂肪、食物繊維の少ない食事です。予防のためには、その弊害をマイナスした内容が適しています。それは、穀物、魚類、野菜を中心にした、従来、日本人が好んできた食事です。肉を食べたら、いつもより野菜を沢山食べるなど、栄養のバランスをとりたいものです。

 そして、大腸がん予防のためには、アルコールもほどほどにしましょう。1日にビールなら中びん1本までが目安です。
 つね日頃から便秘がちだという人も多く、女性にとって大腸がんは身近な脅威です。日頃の心がけから、リスクを遠ざけたいものですね。

(「大腸がんがわかる本」赤須孝之著、法研より)

【監修】
赤須孝之氏


国立がんセンター中央病院大腸外科医長
1982年東京大学医学部卒業。同大学第一外科研修医・助手を経て、1990年国立がんセンターがん専門修練医となる。2004年4月がんセンター中央病院外科医長(大腸外科)、東京大学腫瘍外科非常勤講師となり現在にいたる。「大腸・肛門外科の要点と盲点」(文光堂)、「癌の外科-手術手技シリーズ4大腸癌」(メジカルビュー社)など著書多数。

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