指のこわばりは関節リウマチの初期症状かも? 早期発見が大事

慢性関節リウマチの初期症状は、指のこわばり、痛みです。

男性より女性が4~5倍かかりやすい慢性関節リウマチ。発病から6カ月以内の早期治療が大事です。

朝、指が曲げづらい…!

 起床時、手の指が曲げづらくありませんか?
 この「朝のこわばり」は、関節リウマチの初期症状としてよく知られています。

 関節リウマチとは、複数の関節に慢性的な炎症が起こり、関節が腫れたり、痛みが生じる病気です。症状がよくなったり悪くなったりしながら、次第に関節の軟骨や骨が破壊され、関節全体が変形し、関節の機能が障害されていきます。
 しかし、関節リウマチは、関節だけに異変が起こる病気ではありません。内臓や神経、皮膚など、さまざまな病変・病気を合併することもある全身性の病気です。
 また、「リウマチ」と聞くと、「高齢者に多い病気」と思う人が多いことでしょう。しかし、関節リウマチは広い年代層に発症する病気で、若年層にもこの病気にかかる人は少なくないのです。

左右対称に出る炎症

 現在、慢性関節リウマチの患者は、全国で70~100万人ともいわれています。男女別では、女性が男性の4~5倍多く、30~50歳代での発症が顕著です。
 先に、関節リウマチの初期症状として「朝のこわばり」を紹介しましたが、この他にも、手指の第2、第3関節や手首に痛みや腫れを感じることがよくあります。また、ひざや足首などの関節にも痛みが出ることがあります。 しかも、右手の関節が痛ければ、左手の関節も痛むというように、関節の炎症(痛みや腫れ)は左右対称に起こるのが関節リウマチの特徴です。
 さらに、初期には、関節の症状以外に、「なんとなく、体がだるい」「微熱がある」「食欲がない」などの全身の症状も見られます。これら全身の症状は過労や風邪をひいたときにも現われますが、油断は禁物。とくに、「風邪をひいて微熱が続いたあと、関節が腫れてきた」という場合は、一度、医療機関を受診することをおススメします。

早期診断・早期治療で病気の進行は抑えられる!

 もちろん、前述の症状があるからといって、即、「関節リウマチですね」と診断されるわけではありません。問診や触診の他に、血液検査や尿検査、関節液の検査、X線検査などを行い、他の病気の可能性がないかどうかを検討したうえで診断が確定します。
 しかし、「症状だけでは関節リウマチかどうかわからないから」といって、放置していても自分がつらい思いをするだけです。しかも、病気が進行すると、関節の炎症はしだいに股関節や肩、首など大きい関節に広がり、また全身にも様々な問題が生じてきます。
 ただし、関節リウマチの治療はこの10年ほどの間に飛躍的に進歩しました。早めに治療を開始すると病気の進行を防ぐことができるのです。ですから、前述の初期症状に思い当たるふしがある方、とくに血縁者に関節リウマチの人がいる場合は、早めに受診してください。

 「じゃあ、リウマチはどの病院に診てもらえばいいの?」と、迷う人もいるかもしれません。「リウマチ科」というのが、主なリウマチ診療の窓口ですが、全国、どこにでもあるというわけではありません。代わりに我が国では、整形外科が、昔からリウマチ診療にかかわってきました。
 また、内科でリウマチを専門にみている病院もあります。まず、近所のホームドクターに相談してみるのも一つの方法です。慢性関節リウマチが疑われる場合は、専門医に紹介状を書いてもらえます。
 さらに詳しくリウマチの専門医を調べたいという場合は、日本リウマチ財団などにあたってみるといいでしょう。最近では、インターネットで登録医のいる医療機関を検索することも可能です。

 どの病気にも共通していることですが、「早期発見」はとても大事。とくに慢性関節リウマチは、早めの治療開始が治癒に大きくかかわっています。なるべく初期症状を見逃さないようにしたいものですね。

(「徹底図解 リウマチ」西岡久寿樹著、法研より)

【監修】
西岡久寿樹氏


聖マリアンナ医科大学教授
難病治療研究センター長
1968年三重大学医学部卒業後、同大学助教授、東京女子医科大学教授を経て1991年より聖マリアンナ医科大学教授、1999年より同大学難病治療研究センター長を務め現在に至る。「徹底図解 痛風」(法研)、「ステロイド治療Q&A」(医薬ジャーナル社)など著書多数。日本リウマチ財団常任理事。第13回アジア太平洋リウマチ会議会長など。

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