耳あかがベトベトだと「わきが」かも? 臭わないわきのお手入れ

におう汗はアポクリン腺から。清潔にして雑菌を増やさない

強い汗のにおい「わきが」も、こまめなスキンケアと生活習慣の改善でコントロールしましょう

におう汗とにおわない汗がある

 これから汗ばむ季節。半そでやノースリーブになる機会が増えると、わきの下のにおい、気になりますね。でも「汗をかく」イコール「におう」ではありません。汗には、におう汗とにおわない汗があるからです。
 汗を分泌する汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。エクリン腺は全身に分布していて、ここから出る汗はさらっとして、ほとんどにおいません。一方、アポクリン腺はわきの下や生殖器など、体の一部にある大きな汗腺で、ここから出る汗は粘り気があり、特有のにおいがあります。

 わきの下がにおう状態を「わきが」といいますが、これはアポクリン腺の数が多かったり、大きかったりするために、強いニオイを発することを指し、医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」といいます。西洋人はほとんどの人がわきが体質ですが、東洋人では少ないため、においが強いと気になってしまうようです。

わきが体質は耳あかチェックでわかる

 自分はわきがではないか? と悩んでいる人は、耳あかの状態で簡単にチェックできますから、試してみては。
 まず綿棒で耳あかを取って状態を観察します。ただし風呂上がりや水泳後など耳が湿っているときではなく、ふつうの状態のときに行いましょう。

 耳あかがカサカサしている→においはほとんどなく、わきがではない

 耳あかが少し湿っている→少しにおいはあるが、わきがとまでは言えない

 耳あかがベトベトしている→わきがの可能性が大きい

 ほかにも、両親がわきが体質、シャツのわきの部分に黄色い汗じみができやすい、わき毛が多い、わきの下に汗をたくさんかく場合などは、わきがである可能性が高くなります。しかし、わきがだからといって悲観することはありません。ほとんどの人はちょっとしたケアで、においを抑えることができます。
 逆に、わきが体質ではないから安心、ということにもなりません。エアコンに頼りすぎた生活や運動不足、ストレスなどは汗腺の機能を鈍らせ、エクリン腺から出る汗もベタベタに。すると、皮膚の常在菌が繁殖しやすくなって、汗のニオイが強くなるのです。

まずは清潔にして細菌数を減らすこと

 においの元を断つには、とにかく体を清潔に保ち、皮膚の雑菌を増やさないこと。汗かきだけどわきがではない場合は、わきの下を清潔に保ち、汗をかいたときに消臭ウエットシートなどでふくだけでも大丈夫。わきがの場合も、まずはわきの下を清潔に保つこと。次のようなスキンケアを行って、においを抑えましょう。

(1)こまめに入浴したり、シャワーを浴び、わきの下の汗や汚れをていねいに洗い流す。

(2)わき毛をそる。わき毛があると湿気がこもり細菌が繁殖しやすいため、定期的にそるようにする。わきがの人は一般にわき毛が多いので手入れを怠らないこと。

(3)制汗・デオドラント剤を使用する。皮膚に直接塗るタイプの、殺菌作用の強いものが効果的。塩化ベンザルコニウムや銀の配合されたものが殺菌効果が高い。

 ただし、制汗・デオドラント剤の使いすぎは逆効果ですから注意してください。殺菌力の強いデオドラント剤の使いすぎで常在細菌がすべて死んでしまうと、より強力な細菌が繁殖し、さらに強いにおいが発生することもあるのです。

 以上のスキンケアを行ってもにおいが抑えられない場合、手術でアポクリン腺を取り去る方法や、永久脱毛を行うという選択肢があります。形成外科や皮膚科などの専門医を受診し、においの程度などを検査した上で、よい治療法を選びましょう。

生活習慣もにおいの原因に

 次のような生活習慣や体質も体臭の原因となりますから、改善しましょう。

●肉食が続くと、皮脂腺や汗腺から分泌される脂肪分が増え、体臭が強くなる
 →野菜をたっぷりとり、バランスのよい食生活を

●高脂血症などの生活習慣病がある場合、血中だけでなく皮脂腺にも脂肪分が増え、においの元に
 →食生活の改善と適度な運動習慣を

●太っている人は汗をかきやすく、血中や皮脂腺に脂肪分が増え、においが強くなる
 →やせる努力をするとともに、体を清潔に保つ

●タバコには4000種類ものにおい物質が含まれ、汗と一緒に出てにおいを発する
 →禁煙する

●夏に冷房の効いた部屋のなかにばかりいて、汗をかかずにいると、汗腺に老廃物がたまり、においの元に
 →いい汗をかく習慣を

 ウオーキングやぬるめのお風呂でしっかり汗をかくと、汗腺が活性化し、さらさらのにおいのない汗がかけるようになります。この夏はいい汗をかく生活習慣を身につけ、気になるにおいをコントロールしましょう。

(「ジャストヘルス」法研より)

【監修】
五味常明先生


五味クリニック院長
1949年長野県生まれ。一ツ橋大学商学部、昭和大学医学部卒業。昭和大学形成外科等で形成外科学を、多摩病院精神科等で精神医学を専攻。医学博士。体臭・多汗研究所所長。患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる「心療外科」を新しい医学分野として提唱。体臭・多汗治療の現場で実践。99年からは、ケアマネジャー(介護支援専門員)として、デイケア事業や、高齢者介護の現場でのニオイのケアにも取り組む。「もうニオイで悩まない」(ハート出版)ほか、著書多数。

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