長引く咳はある病気が原因? 医者に行く前にチェックしたい6つ

アレルギーや喫煙病、感染症、がんの可能性も!

かぜならせいぜい2週間。それ以上続くなら疑ってみよう

いつまでも止まらない「せき」にご注意

 夏から秋への季節の変わり目には、夏の疲れが出たり、天気がめまぐるしく変わり気温の変化が大きいといった具合で、うっかりかぜをひいてしまうことも。そんなときは温かくして睡眠と栄養を十分とり、早く治してしまいましょう。

 通常のかぜならば2週間もあれば治りますが、せきがなかなかとれない場合でも「かぜが長引いているのだろう」と放っておく人は多いのではないでしょうか? しかし、せきが出る原因となる病気は「かぜ」以外にもたくさんあり、せきが2週間以上続くときは、かぜとは違う病気にかかっている可能性があります。たかがせきとあなどらないで、医療機関を受診しましょう。

 かぜだと思い込んで対応が遅れることがないように、長引くせきから考えられる病気と、その特徴を紹介します。

こんなせきは「せきぜんそく」かも

 せきが長引く場合、最も多くみられるのが「せきぜんそく」です。とくにかぜをひいた後にせきだけ残っている場合はせきぜんそくであることが多く、男性より女性、とくに20~30歳代の女性に多くみられます。アレルギー性の病気なので、かぜ薬を飲んでも効きません。

<せきぜんそくの主な特徴>
●季節の変わり目に多く、かぜをひいた後にせきが長引く。かぜ薬やせき止めの薬を飲んでもせきが止まらない。
●のどがイガイガする、くすぐったい、たんがへばりついたような感じがするなど、のどに違和感があり、せきがこみあげてくる。
●せきは布団に入った直後や早朝に出やすい。
●エアコンの風、会話(電話)、タバコの煙、香水、雨天などがきっかけでせきが出やすい。ひどいときはせきが止まらず会話が困難になることも。
●症状はせきだけで、気管支ぜんそくのようなゼイゼイ、ヒューヒューという音や呼吸困難はない。
●ステロイド吸入薬や気管支拡張薬が有効。

喫煙者のせきが長引くときはCOPDの疑いが

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、長年喫煙することで肺胞(はいほう:肺の中の小さな袋)が破壊され、肺への空気の出入りが不十分になる病気です。
 代表的な症状はせきやたんが多い、階段や坂道を上るとき息切れがするなどで、徐々に進行していきます。肺胞はいったん破壊されると元に戻らないため、早く発見して進行を止めることが大切です。喫煙歴があって1日に何度もせきやたんが出るという人は、検査を受けることをおすすめします。COPDは、喫煙をやめることが治療の第一歩となります。

結核は過去の病気ではない

 近年高齢者や若者を中心に、結核を発症する人が増えてきています。高齢者に増えているのは、体の中に持っている結核菌が、体力や免疫力の低下によって活発になるため。一方若い世代は、結核菌に未感染の人が多いため、感染・発病の危険性が高いといわれています

 結核は、せきやくしゃみで飛び散った結核菌を吸い込むことによって感染し、主に肺に炎症を起こします。初期症状は、せきやたんが出る、微熱がある、体がだるいなど、かぜとよく似ています。症状が現れてもまさか結核とは思わずに受診が遅れ、重症化し集団感染を起こす場合もあります。抵抗力のない乳幼児がかかると重症化しやすいので、気づかずうつしてしまうと大変です。
 せきやたんが2週間以上続くときは必ず医療機関を受診しましょう。早期に発見できれば治療期間も短くてすみ、人にうつすのを防ぐこともできます。

こんなことをチェックしてお医者さんへ

 ほかにも、感染症なら百日ぜきやマイコプラズマなど、かつて子どもの病気と考えられていた病気に大人が感染することが増えています。また、たんに血液が混じる場合、結核以外に、肺がんなども疑われます。

 診断には次のようなことが参考になります。どんなときにどんなせきが出るのかよくチェックしておいて、診察時にしっかり伝えましょう。

●せきは空せきか、たんが混じるか
●たんの色やねばり具合
●発熱や胸の痛みはあるか
●ゼイゼイ・ヒューヒューという音はあるか
●せきが出る時間帯や季節
●持病など


(「健康のひろば」法研より)

【監修】
中田紘一郎先生


中田クリニック院長・順天堂大学医学部客員教授
1968年順天堂大学医学部卒業。1988年虎の門病院呼吸器科部長、2002年順天堂大学医学部客員教授併任、2003年東邦大学医学部呼吸器内科教授。2005年中田クリニック開院。資格・所属学会は、日本呼吸器学会指導医・専門医、日本内科学会認定内科医、日本感染症学会専門医・指導医・ICD・評議員、日本化学療法学会抗菌臨床試験指導者・評議員、日本アレルギー学会会員ほか多数。厚生労働省研究班「びまん性肺疾患調査研究班」、「特発性間質性肺炎の画期的治療法に関する臨床研究班」ほかのメンバーを務めた。

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