うつ病患者に女性の割合が多い理由‐役割の多さとホルモンンバランス

なんとなく元気が出ないと感じることはありませんか?

 

日常の悩みやマイナス感情の蓄積すると・・・

 私たちは日常さまざまな問題で悩みを抱えることがあります。
 職場の問題、家庭の問題、その他の人間関係の問題、あるいは自分自身の健康の問題ということもあるでしょう。職場の上司や部下との人間関係がうまくいかない、家族の中に問題行動を起こす人がいる、友達ができない、近所づきあいでいやなことがある、健康診断で思いがけない病気が見つかったなどなど…きっかけはいろいろあると思います。あるいは、何が原因だかはっきりとは分からないけれど、とても疲れていたり、気持ちが落ち込むということもあるでしょう。
 私たちは子どものときから、怒りや悲しみなどマイナスの感情を持つことに対して、どこか否定的なメッセージを受け取っています。腹が立っても怒ってはいけないとか、つらいことがあっても悲しい顔をしていてはいけないとか、不平を言うな、愚痴を言うなというメッセージです。周りとうまくやっていこうとすれば、マイナス感情は押さえ込んでしまわなくてはなりません。そうやって気づかないうちに心の中にいろいろな気持ちが溜まっていき、抑うつ状態になることがあります。

意外と多い女性のうつ状態

 仕事のストレスからうつになる男性の問題がクローズアップされていますが、女性のうつの患者さんのほうが男性より多いことは意外と知られていません。諸外国の調査では1:3という報告もあります。これには女性に妻や母としてケア役割が割り当てられているというジェンダーの問題があるかもしれません。ここでは、女性のうつについて考えてみたいと思います。

 先ほど述べたように、女性は家族の中でお世話をする役割を果たすことが多いので、夫や子どものことを優先させ、自分自身のことを後回しにしてしまいがちです。子どもの不登校で相談に訪れた女性の問題の背景に夫の暴力があって、その方自身がひどいうつ状態になっていたということもあります。身体的暴力はなくても、精神的な虐待(暴言、夫の不貞、生活費をわたさない、妻の行動をチェックするなど)があってうつ状態になっている方もあります。ほとんどの場合、家庭の中の問題として封印され、自分のうつ状態がどこに起因しているのかご自身でも気づいていない場合が多いのです。そこまでひどくなくても、夫の無関心、子育て責任の一方的押し付け、介護負担など女性にとってつらい状況があって、うつ状態に陥ることもあります。

 現在の状況だけなく、その方の成育歴に問題の原因があることもあります。父親が暴力的だった、母親が支配的だった、子どものころいじめにあったなどということが、現在のうつ状態に影響していることもあるのです。また、ホルモンの変動がうつの発症に影響するといわれているので、女性の場合、月経、妊娠、出産、更年期などでホルモンの分泌が変動しやすいことも関係していると考えられています。

何かおかしいと思ったら・・・

 うつは心の風邪といわれるほど、条件が揃えば誰にでも起こりうるものです。日本ではまだまだ投薬による治療が中心でカウンセリングを併用することは多くないようですが、主治医の先生と連携を取りながら、カウンセリングで問題の整理をすることがうつの治療には有効であると思われます。最近気力がなくなった、眠れない、家事が手につかないなど、何かおかしいと思われることがあったら、一度カウンセリングルームを訪れてみてはいかがでしょうか。

【執筆】
産業カウンセラー 樫尾 恭代カウンセラー


各分野の専門知識・豊富な実績をもつ、こころのマッサージルームピースマインド・イープのカウンセラー。ピースマインド・イープでは対面・電話・オンライン等、本人の希望にあわせてカウンセリングに対応している。

■ピースマインド・イープ株式会社
高度な専門性を活かしたメンタルヘルス関連サービスを提供。日本最大級のオンラインによる心理カウンセリングサービスを提供するほか、オフラインでも直営カウンセリングルームを全国展開し、数多くの方々のメンタルケアを支援しています。人間関係、仕事・キャリア、家族・夫婦、育児・教育など、誰しもが抱える悩みやストレスについて、専任のカウンセラー(臨床心理士・精神保健福祉士等)がお応えします。

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