毎日残業、ハードワークの心理的原因-カウンセラーが語る心のルーツ

あなたはどの位自分を大切にしていますか?

 

日々の帰路に思うこと

 渋谷メッツのカウンセリングルームの帰路に思うことです。21時にカウンセリングが終了して、夜の電車の窓から外をながめていると、沢山のオフィスビルの灯りがついています。その中では沢山の人たちが働いているのでしょう。ハードワーカーが非常に多いのです。企業の発展繁栄があるからこそ、残業するほどの仕事量があるのでしょう。
 でも、メンタル面はどうなのでしょうか。ハードワークを続けるとその生活に身体が慣れてしまい、違和感がなくなるのだとは思いますが、ここから、慢性疲労やうつ状態なども始まります。では、このハードワークの原因、その心のルーツを探って行きましょう。

A子さんの場合

 表立った理由はそれぞれにあると思います。「業務量が多い」「同僚もやっている」「残業は当然」などなどです。でも、自分でも気づいていない、心の奥の潜在意識には、まったく別の理由が隠れています。それを見て行きましょう。

 A子さんは会社では中堅どころで頼りにされる存在です。フレックスタイム制のため当然のように夜遅くまで仕事をしています。A子さんが残業する理由は、キャリアを磨きたい、男性に負けず昇進もしたいからです。でも、家に戻ると心は疲弊しており、その日の自分の仕事ぶりや態度を振り返って、胃が痛みます。そして、自分は仕事が出来ないと悩みます。A子さんの潜在意識を探ってみると、自己価値が低く、いつも上司の評価を気にしたり、仕事が出来るという評価をとりたいと渇望していたりすることがわかりました。さらに、男性への競争意識も隠れていました。A子さんは子供時代に弟と比べられて育ち、弟と、両親の愛情獲得競争がありました(これは意識している時と無意識にしている時とがあります)。そうして両親が弟の方を大切にしているかのように錯覚したのです。こうした経験から、男性の方が価値があるのであれば、自分が男性に勝つことで自分を満足させようとしたのです。そのために、さらに頑張ることになるのです。

 つまり、A子さんは心の奥底には「自分は駄目な人間である」というと思い込みがあり、それが問題の中心にあるのです。でも、本当にそうなのでしょうか?ほとんどの場合は、誤解なのです。周りの人たちはそのような評価はしていません。あなたは必要な大事な存在であるはずです。時には自分に十分な休養を与えて、自分をみつめなおすことが大切です。そして、「よくやっているね」と自己承認しましょう。もし、何かうまく行かないと感じる人は心のエステのつもりでカウンセリングを受けるのも一案です。

B夫さんの場合

 もう一つ、B夫さんの場合です。働き盛りのサラリーマンで、毎日の残業は当然です。中間管理職で重責を担う反面、やりがいもあります。でも、家には寝に帰るだけ。心のどこかに寂しさを感じます。仕事での功績、社会的評価もあり、経済的にも安定しているのに、どこか充たされていないのです。
 彼のハードワークのルーツを探ってみますと、愛情や親密感への恐れがありました。彼には、幼少期に母と生き別れの悲しい体験がありました。この喪失の体験は大きなトラウマとなり、人との親密な関係が持てないのです。ですから、結婚して家庭を築いても、喪失の恐れの方が強いので、深い絆を持てません。その気持ちをごまかす為に仕事に燃えるのです。この心のカラクリは誰も気づきませんので、「仕事だから、家族の為に働いている」という理由には納得させられます。B夫さんの場合も、心身ともに休養しながら、自分自身と向き合う時間が必要なのです。

忙しい毎日であっても、立ち止まって考えたいこと

 自分に休養を与えて心身の栄養をとることは、自分を大切にすることの一つです。何でもないように見えることでも、心の奥底を探って行くと思わぬ心のカラクリが見えてくるのです。それに気づくことで、心が健康になり、仕事も人間関係も改善して行きます。忙しい毎日であっても、立ち止まって心のチェックをしてみましょう。

(※ここにあげている者は特定の個人のものではありません。)

【執筆】
長田京子カウンセラー


各分野の専門知識・豊富な実績をもつ、こころのマッサージルームピースマインド・イープのカウンセラー。ピースマインド・イープでは対面・電話・オンライン等、本人の希望にあわせてカウンセリングに対応している。

■ピースマインド・イープ株式会社
高度な専門性を活かしたメンタルヘルス関連サービスを提供。日本最大級のオンラインによる心理カウンセリングサービスを提供するほか、オフラインでも直営カウンセリングルームを全国展開し、数多くの方々のメンタルケアを支援しています。人間関係、仕事・キャリア、家族・夫婦、育児・教育など、誰しもが抱える悩みやストレスについて、専任のカウンセラー(臨床心理士・精神保健福祉士等)がお応えします。

・カウンセリングとは
//health.goo.ne.jp/mental/read/index.html
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