マインドフルネスとは-「今」という瞬間に集中して思い込みを排除

「マインドフルネス」とは何か

 

私達は日頃、「考えること」に、多大なエネルギーを費やしています。生産性を上げ、よりよい決断をするために、できるだけ多くの情報を外部から取り込み、よく考える。このことに疑問を感じる方は少ないでしょう。書店には、そういったテーマのビジネス書があちらこちらに平積みにされ、ベストセラーが生まれ続けています。

逆に、「よりよい決断をするには、何も考えないことだ」言われたら、多くの方は耳を疑い、信じようとしないでしょう。しかし、「マインドフルネス」という視点で考えると、これもまた真実と言えるのです。
マインドフルネスとは何か、また、そこから得られるものについて、今回は考えてみましょう。

~マインドフルネスとは~

マインドフルネスとは、「今」という瞬間に完全に注意を集中した意識状態を意味します。何かを考えるのではなく、目の前で起きている事実を客観的に、そして注意深く認識している状態です。
実際に、数分間ご自分のこころの動きに注意を集中してみてください。こころが、現在よりも過去の記憶や未来への希望に思いを馳せている時間の方が、圧倒的に長いことに気づかれると思います。

例えば、「雨が降っている」事実が、今目の前で起きているとしましょう。事実は「雨が降っている」ことのみです。しかし私達は、「雨が降っているから鬱陶しい。」「雨が降っているから体調が悪くなる。」など、過去の記憶に基づいて思考し、目の前の現実に当てはめてしまいがちです。あるいは、「将来こうなったらいいな」というビジョンを思い描いている間に、いつの間にか家に着いていて、途中の道のりは全く覚えていない、というようなことも、皆さん経験されているかと思います。

つまり、私達は想像以上に「今」におらず、目の前の現実を味わっていないのです。こういった無意識のメカニズムが心を支配するようになると、体が発信するメッセージをうまく受け取ることができなくなり、決断や行動にその影響が及んできます。

~マインドフルネスな状態に近づくために~

マインドフルネスな状態に近づくためのツールとして、「瞑想」がよく用いられます。「瞑想」というと、宗教的なイメージが強く、ある特定の人達のためのものという印象があるかもしれません。しかしアメリカでは、瞑想をセルフマネジメントの一環としてクラスに取り入れているビジネススクールもあります。日本でも、京セラの創業者 稲盛和夫氏は有名な瞑想家であり、生き方のみでなく、経営決断のツールとしても活用されていたようです。

時には思考から離れ、マインドフルネスな状態に身を置いてみませんか?そして、過去の記憶や感情に自分自身をもっていかれないように、注意深く観察してみてください。そうすることで、今までとは違った瞬間瞬間の豊かさを味わい、思い込みのフィルターを通さない決断に近づくことができるでしょう。

参考文献: J.カバットジン 著  春木 豊 訳 「マインドフルネスストレス低減法」

【執筆】
ピースマインド・イープ


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