マラソンのすすめ-走る習慣の身につけ方と自分へのご褒美のコツ

走る楽しさって?続けるコツは?

 

最近、「マラソン」がブームになっていますね。東京マラソンが大きく話題になっていますが、2007年に開催されて以降、参加希望者は毎年増加しているようです。調べてみると、実は私たちの周りにも、気軽に参加できる市民マラソン大会やチャリティーマラソンなどがたくさんあります。走ることが、健康維持のためにいいことだとはわかっていても、「なぜ苦しい思いをしてまで走らなくてはいけないの?」と、走る動機がわからない方も多いのではないでしょうか。
今回は、「走ってみたいな」と考えている方や、「一度走ってみたけど続かなかった」という方に、走る楽しさ、走る習慣を身につけるコツなどをお伝えしたいと思います。

何のために走るの?走る楽しさって?

走る目的は「健康にいい」「ダイエット」「ただ走ってみたい」「気分転換」など、人それぞれです。走ることで、ぜい肉が落ちて筋肉がつくなど、目に見える効果を得ることもできます。また身体に程よい疲れをもたらし、睡眠や食事にもよい影響を与えます。けれど、これらの目的のために、わざわざ苦しくて辛い“マラソン”を選択するには、何か理由があるはずです。実際に走ってみると、どうやら目には見えない楽しさがあるようです。

走っている最中に身体の重さを感じたり動きに集中していると、周囲の喧騒を忘れてふと自分自身と向き合ったりします。このような、普段の生活であまりない体験が心地よさを感じさせ、走る楽しさの一つになるのです。また、「ランナーズハイ」という言葉がありますが、これは長時間走り続けることで非常に高い高揚感を味わう状態のことをいいます。そして、この作用はエンドルフィンによる効果という説があります。エンドルフィンが脳で分泌されると、身体の痛みをやわらげる効果があり、同時に多幸感をもたらすと考えられています。そのため、長距離を走り続けて体が疲労していたり足が痛い場合でも、エンドルフィンの作用で疲労感や痛みがなくなり、逆に気持ち良さが強く出てくるのです。これらを体験すると、「走る=苦行」のイメージが変ってくるかもしれませんね。

走る習慣を身につけるコツ

習慣を身につけるためには、走る距離や環境など何事も無理をしないことが大切です。例えば、走る距離をはじめから「1日5km!」などと目標を高くしすぎると挫折する可能性も高く、その挫折が諦めるきっかけになりがちです。早朝や仕事帰りといったちょっとした時間をみつけて、「週1回5kmから」など取り組みやすい距離・インターバルから始めてみましょう。走る場所も自宅や職場の近くだと無理なく続けられます。公園や土手沿い、最近ではマラソンコースが整備されているところも多くあります。自分が気持ちよく走れる場所を探してみましょう。
走るモチベーションを維持するためには、マラソン大会にエントリーしてみるのも一案です。主な距離は5キロ、10キロ、ハーフマラソン(約21キロ)、フルマラソン(約42キロ)。自分の体力に合わせて距離を選択して、まずは完走を目標にしてみましょう。

走る気持ちを支えるご褒美

そうはいっても新しいことを始めるのは気力もいるし、腰がひけてしまう…という方は、走った後に自分へのご褒美を用意しておきましょう。例えば、5キロ走ったら美味しいビールを1杯飲んで帰る…というご褒美を用意しておきます。乾いた喉に流し込むビールは美味しいだろうな~と思うと、つい頑張って走ろうと思ってしまうものです。このように、ご褒美を用意して行動することを心理学では「自己強化」といいます。「走ること(=行動)」に「ご褒美の美味しいビールを飲むこと(=強化)」を自ら伴わせることで、行動を促進させることができます。この自己強化は、マラソンだけでなく普段の生活にも応用できますね。何をご褒美にしようかと考えるのも、また楽しいものです。

「走る=苦行」に感じていた方も、今ならきっと心地よさを感じられると思います。リトライ組も初めてトライ組も、ぜひ一度、涼しくてちょっと寒いくらいの季節に、走ってみてはいかがでしょうか。

参考文献:
中野敬子『ケース概念化による認知行動療法・技法別ガイド』遠見出版、2009年

【執筆】
ピースマインド・イープ 鈴木 麻友


■ピースマインド・イープ株式会社
高度な専門性を活かしたメンタルヘルス関連サービスを提供。日本最大級のオンラインによる心理カウンセリングサービスを提供するほか、オフラインでも直営カウンセリングルームを全国展開し、数多くの方々のメンタルケアを支援しています。人間関係、仕事・キャリア、家族・夫婦、育児・教育など、誰しもが抱える悩みやストレスについて、専任のカウンセラー(臨床心理士・精神保健福祉士等)がお応えします。

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