【バナジウム】ばなじうむ

バナジウムは元素記号の「V」で表されるミネラルの一種です。ミネラルは私たちのからだに必要な5大栄養素の一つで、カルシウム、鉄分、亜鉛、最近ではマグネシウムなどが、お馴染みと思います。バナジウムはその中でも、体内に占める割合が最も少ない 「超微量元素」。成人のからだでも0.11mg(0.1mgは10000分の1g)というわずかな量しか存在していません。
しかし1987年シェバ・メディカルセンターのJ・メイェロビッチらが「バナジウムが血糖値を下げる」と学術誌に報告するや、世界中で研究が始まり、「バナジウムを含む天然のミネラル水を摂取すると、血糖値が下がる」とバナジウム水が注目されるようになったのです。


富士山周辺の名水に含まれている

 ではそのバナジウムはどこにあるのでしょうか。答えは富士山周辺の伏流水! 富士山周辺には多くの名水がありますが、バナジウムを含んでいることが新たにわかったのです。 山梨県環境科学研究所が中心になって行った富士山周辺の水の調査によると、河口湖の井戸水を筆頭に、山梨県や静岡県の湧水、山梨県の河川水、静岡県・神奈川県・山梨県の水道水、山梨県のミネラルウォーターなどにバナジウムが多く含まれていると報告されています。
 そうすると、ちょっと不思議です。日本一の山とはいえ、なぜ富士の伏流水に限ってバナジウムが豊富なのでしょうか。
 その秘密は富士山の地層にあります。富士山は7層の玄武岩の層(バサルト層)から成っています。玄武岩は地表に噴き出したマグマが一瞬に固まって出来た岩石で、実はこの玄武岩にバナジウムが多く含まれているのです。富士山に降った雨や雪解け水がジワジワと地中に浸透し、7層のバサルト層を流れている間に、バナジウムが溶け込んでいくわけです。  熊本県立大学教授でバナジウム研究の第一人者である奥田拓道先生はその効果を明言します。
 「バナジウムはインスリン様物質であり、また血糖値を下げる効果が確認されています。バナジウム水の摂取による改善も大いに期待できます。」  現在日本には糖尿病患者が推定740万人、まだ発症していない予備軍を含めると1620万人にものぼるといわれています。バナジウム水が血糖値を下げるというのは、まさに朗報です。


インスリンと同じ血糖値降下作用が

 ではなぜバナジウムが血糖値を下げるのでしょう? 奥田先生に解説していただきました。
 「血糖をコントロールしているのが、すい臓にあるランゲルハンス島という部位から分泌されるホルモン、インスリンです。このインスリンがほとんど分泌されないのがI型糖尿病。分泌されていても働きが悪いのがII型糖尿病(日本の糖尿病患者の95%)です。どちらもインスリンが働かないので、血糖値がいつも高いわけです。しかしバナジウムは、働かないインスリンに代わって、同様作用をしてくれる物質なのです」。
 さらに奥田先生はバナジウムの実験を進め、大きな検証を行いました。その成果が「バナジウムには『脂肪の自然分解を抑制する』という作用がある」という発見です。過食や運動不足などで余ったエネルギーは“油滴”となっていったん脂肪細胞に蓄えられます。そして、空腹や運動などの刺激によりホルモンの指令が出ると、脂肪分解が起こります。 ところが肥満になると、指令がなくても24時間脂肪が分解されて遊離脂肪酸が血液中に流れ出し、インスリン抵抗性を発現するのです。これが糖尿病の原因となります。 「バナジウムは、この脂肪の自然分解を抑えます」(奥田先生)。
 バナジウムはホヤなどにも含まれていますが、毎日ホヤを食べるのは困難。その点、水で摂れば、簡単です。血糖値が気になったら、気軽にバナジウム水を試してみませんか。


富士山周辺でバナジウム水が湧き出す訳

1.富士山に降った雨や雪解け水が地下に浸み込みます。
2.バナジウムを含んだ水を通しやすい地層(バサルト層)と、通しにくい地層の間を流れていきます。
3.やがて、富士山周辺の湧水や河川水として一気に開放されます。


奥田拓道(ひろみち)先生
医学博士。愛媛大学名誉教授、現在は熊本県立大学環境共生学部教授。専門は機能栄養学、ホルモンの作用機作、肥満の研究。