【マルチミネラル】まるちみねらる

 狭義には「多くの」「複数の」ミネラルということですが、栄養学的にはビタミンと一括りで考えたほうが実際的です。
 というのも、ミネラルはカロリー、つまりタンパク質・炭水化物(糖質)・脂質の三大栄養素が体内で十分に働くために、ビタミンと共に必要不可欠な微量栄養素だからです。またカロリーは、肥満や生活習慣病を招く程の摂りすぎが問題になっているのに対して、ビタミン・ミネラルは共に不足しがちです。
「カロリーの摂取量に対して、ビタミン・ミネラルが例えば必要量の半分しか摂れていないと、カロリーも半分しか使われず残りは体内に蓄積されます。これが肥満や生活習慣病、体調不良を招く一因です。そこでサプリメントでの補給を考えますが、補給の基本は〈マルチビタミン&ミネラル〉です」(佐藤先生)


ビタミン、ミネラルは“生命の鎖”

 現在、一般的にビタミンは13種類、ミネラルは16種類です。前者は、A、B群(B1、B2、B6、B12、ナイアシン、葉酸、ビオチン、パントテン酸)、C、D、E、K。後者は、カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)、リン(P)、塩素(Cℓ)、硫黄(S)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、ヨウ素(I)、モリブデン(Mo)、セレン(Se)。
「これらのビタミン・ミネラルは“生命の鎖”といわれています。どれか1つでもゼロになって欠ける(切れる)と、鎖の用はなしません。つまり人は生きていけません」(佐藤先生) 

1種類たりともビタミン&ミネラルの不足が許されないゆえんです。つまり<マルチビタミン&ミネラル>という言葉は不足しがちなものを<マルチに(複数)補給してバランスをとる>、その代名詞と思えばいいでしょう。
「ビタミン・ミネラルはそれぞれ一定量必要だという、その本当の意味は相互補完的に作用しあって効果を発揮するからです。例えばビタミンB1を10(必要量)摂っても、ほかのビタミン・ミネラルが必要量の3しか摂れていないと、ビタミンB1は3のレベルでしか代謝に関しては働かないのです。残りは体外に排出されるだけです。カルシウムも同様、マグネシウムが不足していてはいくら大量に摂ってもカルシウムの摂取効果は半減するのです」(佐藤先生)
 その相互補完的な作用は、前述したすべてのビタミン・ミネラルに該当します。


マルチビタミン・ミネラルが最優先

 市販されているマルチビタミンのサプリは、実際にはビタミンKとビオチンを除く11種類タイプが多いようです。また、B類とC、Eなど多めに摂ったほうがいいビタミン数種類をマルチとしている商品もあります。
一方、マルチミネラルのほうは不足しがちなカルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、セレン、クロムの6種類あたりに絞っているものが一般的です。
「除外されているものはふだんの食事で足りているか、不足のリスクが比較的少ないものです。いずれにしても、マルチタイプをベースサプリメントとしてまず補給し、その上で自分はB群やCがもっと欲しいとか、カルシウム、鉄が必要といった場合、それをトッピングするのが正しい補給法です」(佐藤先生)
 佐藤先生は、ファイバー、レシチン、EPA・DHAもベーシックなサプリメントに挙げていますが、それらを含め健康に寄与するサプリメントはたくさん出ています。自分向けに何を補給するにしても、〈マルチビタミン&ミネラル〉をベース補給するのがコツ。これが不足していては、摂取効率が低いからです。
「なお、ビタミンは酸素、炭素、窒素などの元素がくっついてできた有機化合物。体内で分解することができます。しかし、ミネラルは元素そのものなので、それ以上は分解できないため安全領域がビタミンより狭く制限されています(イラスト参照)。過剰摂取にならないようメーカーの摂取指示量を守ってください」(佐藤先生)

一方、マルチミネラルのほうは不足しがちなカルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、セレン、クロムの6種類あたりに絞っているものが一般的です。
「除外されているものはふだんの食事で足りているか、不足のリスクが比較的少ないものです。いずれにしても、マルチタイプをベースサプリメントとしてまず補給し、その上で自分はB群やCがもっと欲しいとか、カルシウム、鉄が必要といった場合、それをトッピングするのが正しい補給法です」(佐藤先生)
 佐藤先生は、ファイバー、レシチン、EPA・DHAもベーシックなサプリメントに挙げていますが、それらを含め健康に寄与するサプリメントはたくさん出ています。自分向けに何を補給するにしても、〈マルチビタミン&ミネラル〉をベース補給するのがコツ。これが不足していては、摂取効率が低いからです。
「なお、ビタミンは酸素、炭素、窒素などの元素がくっついてできた有機化合物。体内で分解することができます。しかし、ミネラルは元素そのものなので、それ以上は分解できないため安全領域がビタミンより狭く制限されています(イラスト参照)。過剰摂取にならないようメーカーの摂取指示量を守ってください」(佐藤先生)

手軽な栄養補給に。左から「アクティオ マルチビタミンミネラル」(60日分)¥1,785/アサヒフードアンドヘルスケア。「ネイチャーメイド マルチビタミン&ミネラル」(50日分)¥1,764/大塚製薬。「マルチミネラル 20日分」¥525/DHC。


佐藤務先生
稲毛病院(千葉市)整形外科・健康支援科部長。
ビタミン外来を開設して肥満と生活習慣病予防に力を入れている。ビタミン、ミネラルの専門家でもあり、『サプリメントの本当に正しい摂り方』(主婦と生活社)など著書多数。