【フィチン】ふぃちん

 耳慣れないコトバかも知れませんが、近年話題のデトックス(毒出し)効果の高い物質として注目されています。
「フィチン酸ともいいますが、ビタミン様物質であるイノシトールとリン酸が結合した化合物です。穀類や豆類に多く含まれ、人の体内でも合成されます。
 フィチンの最大の特徴は金属イオン類(有害ミネラル)を包み込んで体外へ排出する作用(キレート作用)です。その作用はとても強力なので、デトックス効果が高い反面、カルシウムや鉄分などの善玉ミネラルの吸収を阻害することが懸念されています」(加藤明先生)
 成分の一つであるイノシトールはビタミンB類の一種。細胞膜(とくに神経細胞)を構成する重要な物質です。脂肪の代謝にも寄与、別名「抗脂肪肝ビタミン」ともいわれ肝臓に脂肪がたまるのを防ぐ働きがあります。


抗酸化作用と抗がん作用

 フィチンは一部に摂りすぎ有害説があるものの、さまざまな効果・効能が認められています。
 第一に、前述したデトックス効果ですが、具体的には有害金属による活性酸素の発生が抑制されます。
「簡単にいうと、フィチンには活性酸素が発生しないうちに酸素を運び去る作用があるのです。発生しても@/5以下に抑え込む力があるとされています。鉄や銅などのミネラル(金属)は、体内で結合する相手がいないとフリーラジカル(活性酸素)化します。活性酸素は細胞の酸化・老化の元凶ですから、フィチンのデトックスによる抗酸化作用は美容・健康面での強い味方といっていいでしょう。
 また、フィチンには抗がん作用が期待できることも、各種の動物実験や臨床試験によって明らかになってきています」(加藤先生)
 発がん細胞の生成・分裂(増殖)を阻止したり、がん細胞を正常細胞と似た働きに誘導するなどして抗がん作用を発揮するそうです。フィチンの化学表記は〈IP6〉ですが、そのまま抗がん剤の名称にもなっているそうです。とくに、大腸がん、肝臓がん、乳がん、前立腺がんに有効なのでは、といわれています。

「そのほか、腎結石・尿路結石の抑制、歯垢形成の抑制、血小板凝集阻止能の向上(血栓の抑制)、体臭・口臭の消臭、糖尿病予防など、さまざまな生理活性作用が認められています。エイズウイルスによる細胞破壊を抑制したという学会報告もあります。こうしたことから、フィチンは一口にいうと、生体防御作用に優れた物質といっていいかと思います」(加藤先生)


フィチンの有効摂取法

 フィチンは穀類、豆類、イモ類などの食物繊維に含まれています。とくに、お米の糠層(玄米)と発芽玄米に豊富です。
 普通にごはん、豆類、イモ類を食べていれば体内で合成されることもあって、不足は考えにくいそうです。
「しかし、前述したようなデトックス効果をはじめとするフィチンの恩恵に浴するには、不十分といっていいでしょう。脂肪過多・食物繊維不足の欧米型の食事習慣や加工食品の多い人はなおさらです。
そのような人は、玄米や発芽玄米をときどきでも食べるようにするといいと思います」(加藤先生)
 とくに発芽玄米は、フィターゼという酵素が働いて、善玉ミネラルの吸収を阻害することなくフィチンの有効作用が得られるそうです。
 

 私たちは日々、有害ミネラル(水銀など)やダイオキシン、排気ガスなどを体内に取り込む危険にさらされています。このような有害物質をデトックスしてくれるフィチン。がんや血栓、糖尿病、結石などの予防にもなるフィチン。あなたの美容・健康にお役立てください。
「玄米や発芽玄米食が苦手な人は、フィチンのサプリメントを活用してはいかがでしょうか」(加藤先生)

左「デトキシング」(90粒/約30日分)¥3,150
右「リチューニング」(90粒/約30日分)¥1,680
排出と補給の役割を分担した、新しい発想のサプリメント/資生堂薬品

問い合わせ先/資生堂薬品お客さま窓口 TEL03-3573-6673


加藤明先生
医学博士。1986年、ドイツのゲッティンゲン大学卒業後、一貫して手術・投薬に頼らない治療や予防を目指し、サプリメントの研究に従事。
健康サイト「Dr.赤ひげ.com」でエッセイを配信。バイオリサーチ代表。